キヤノンは6月16日、RAW編集ソフト「Digital Photo Professional (DPP)」を大幅にバージョンアップすることを発表した。64bit OSにネイティブ対応した「DPP 4.0」として、6月26日より無償で提供する。
DPPのメジャーバージョンアップは、DPP 3.0のリリース以来、7年ぶりとなる。DPP 4.0は64bit環境に対応したことが大きな特徴で、対応OSは64bit版のWindows 7/8/8.1およびMac OS X 10.8/10.9。64bit環境では32bit環境とは異なり、4GBを超えるメモリ領域を利用できるため、より効率よくスピーディーに編集作業を行える。
DPP 4.0の対応機種(カメラ)はいずれもフルサイズ機で、EOS-1D C、EOS-1D X、EOS 5D Mark III、EOS 6Dの4機種となっている。対応機種は今後順次拡大していく予定だ。32bit OSや上記4機種以外のデジタルカメラを使用しているユーザーは、これまで通りDPP 3.0を継続利用できる。DPP 4.0とDPP 3.14の両方を1台のパソコンにインストールすることも可能だ。
DPP 4.0では、8つの色域別に色相/彩度/輝度の調整が可能で、他の色域に影響を与えず編集を加えられる。ハイライトスライダーとシャドースライダーではアルゴリズムを改善し、調整領域を拡大した。また、レンズの収差を補正する「デジタルレンズオプティマイザ」も搭載した。
GUIにも改善を加えたほか、1万枚ものサムネイル画像表示、一つのウィンドウでセレクト比較表示を可能とするなど、操作性の向上にも努めている。
また、DPPと同時に、EOS Utility (EU)もEU 3.0にバージョンアップした。提供開始日や対応機種はDPP 4.0と同じだ。