トレンドマイクロは12日、パスワードの利用や管理の実態を調べるWebアンケート調査を実施した。対象はID・パスワードでのログインが必要なWebサービス利用者518名で、調査期間は2014年5月29日から同年5月30日まで。調査の結果、 Webサービスのパスワードを使いまわしている利用者は9割以上に上ることがわかった。
調査では、「Webサービスの利用にあたり、パスワードを使い分けているか」という質問に対し、1個のパスワードを使いまわしている利用者が15.8%、2~3種類のパスワードを使いまわしている利用者が56.4%、4~5種類のパスワードを使いまわしている利用者が12%、6種類以上が8.9%となり、計93.1%の利用者が複数のWebサービスでパスワードを使いまわしていることがわかった。利用する全てのWebサービスで異なるパスワードを設定している利用者は6.9%に留まった。
一方、Webサービスのパスワード設定に関し「現在の自分の管理方法ではセキュリティ上リスクがある」と感じるかとの質問では、「そう思う」が18%、「どちらかというとそう思う」が52.1%となり、計70.1%となり、多くのユーザーが自分の管理方法に課題を感じている結果となった。しかし、「定期的にパスワードを変更するのは面倒」と感じるかとの質問では、「そう思う」が55%、「どちらかというとそう思う」が38.2%で計93.2%と、9割以上のユーザーが定期的なパスワード変更に手間を感じているようだ。
同社は、使いまわされているID/パスワードを標的に不正ログインを行う「アカウントリスト攻撃」が顕著であるため、1つのマスターパスワードで複数のID/パスワードを管理できるパスワード管理ツールなどの活用を推奨している。