JR大阪駅南側にある大阪駅前第1ビル~第4ビルの地下街は、リーズナブルな飲食店が多数軒を連ねる絶好のランチスポットだ。中には、ハンバーグやエビフライなどのメニューが好きな人にはたまらない、洋食の名店も存在する。
大阪で初めてスープカレーを提供
大阪駅前第2ビル地下1階にある「グリル北斗星」は、大阪でいち早くスープカレーを紹介したレストラン。洋食屋の定番・ハンバーグにエビと白身魚のフライなどが入った「グリル欧風軒のAセット」(950円)とともに、「トルコライス」(800円)も同店の名物となっている。
「スープカレー」(800円)にはチキン・豚の角煮・野菜の3種類があり、これにライスが付いている。ライス大盛りは無料で、スープ大盛りはプラス100円だ。
人気は定番のチキンスープカレー。柔らかく煮こまれた大きな手羽先が丸ごと入っているだけでなく、ゆで卵、ニンジン、ジャガイモ、ナスなどもゴロゴロ入っている。はじめのうちは口当たり優しいが、徐々にかなりスパイシーなピリ辛感が前面に出てきて、口の中がヒリヒリと熱くなってくる。
また、「トルコライス」も外せない! ごはんがチキンライスではなく、ドライカレーとなっているのが大きな特徴だ。その上にのっているふわトロの卵と、デミグラスソースの相性も抜群である。なお、同じ値段でトッピングをポークカツ・エビフライ・メンチカツ・ハンバーグから選べる。
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グリル北斗星
大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビルB1F
高級ステーキハウスがプロデュース
「ぶどう亭」は北新地の高級ステーキハウス「ロン」がプロデュースする洋食店。それが肉の品質にも表れており、ハンバーグがうまいと評判である。フンワリというより、肉がギュッと詰まったようなハンバーグだ。そんなハンバーグに、サクサクのエビフライとコロッケが入った「Aセット」(880円)が同店では人気。添えられている自家製タルタルソースとポテトサラダも絶品である。
●information
ぶどう亭
大阪市北区梅田1-1-3 大阪駅前第3ビルB2F
年間通じて本場の牡蠣フライを提供
「グリル欧風軒」は、本場広島・尾道の旬の牡蠣を急速冷凍で保存しており、1年を通じてうまい牡蠣フライを提供してくれている。この牡蠣フライに100%牛肉使用のハンバーグを合わせた「カキバーグセット」(940円)が、同店の人気メニューのひとつだ。
大きめのハンバーグに牡蠣フライが3個入った「カキバーグセット」は、タルタルソースでいただく牡蠣フライもさることながら、このハンバーグが非常にジューシーでやみつきになる旨さ。なお、同店ではセットの汁物がスープではなく味噌汁となっている。
●information
グリル欧風軒
大阪市北区梅田1-11-4 大阪駅前第4ビルB2F
商標登録済みのオリジナル料理が名物
上記3店より少し根は張るが、昭和24年(1949)創業の「佛蘭西料理 ネスパ」という名店もある。名物は「コロペット」(牛肉997円)と「ア.ラ.モードブーフ」(1,522円)という商標登録もしているオリジナル料理。本格フランス料理と日本ならではの洋食をミックスさせた味が、創業以来好評を得ている。
「コロペット」はエバミルクで作ったコクのあるホワイトソースを、肉やエビなどで包んで揚げたコロッケのようなもの。牛肉やエビのほか、豚肉、鶏肉などの種類があり各種盛り合わせ(1,207円)もある。また、ランチタイムには同料金でライスまたはパン・スープ付きとなる。
一方「ア.ラ.モードブーフ」は、牛肉を特製デミグラスソースで2日間じっくり煮込んだビーフシチューのような料理である。なお、同店の本店は近くの桜橋というところにあり、また、東京の日本橋にも出店している。
大正時代より洋食が根付いてきた大阪には数多くの洋食の老舗や名店があるが、中でも大阪駅前ビル地下街のこれらのお店は、値段がリーズナブルなこともあって人気を博しているのである。
※記事中の情報・価格は2014年4月取材時のもの