ルネサスエレクトロニクスは11日、同社が保有する連結子会社ルネサスエスピードライバの全株式を、入力デバイス事業などを手がけるシナプティクス子会社のシナプティクス ホールディングに譲渡することを発表した。
これにより、ルネサスエスピードライバが過半数の株式を保有するRenesas SP Drivers Taiwanも、ルネサスエレクトロニクスの子会社から異動する。
同社は2014年8月に出した声明に沿って、自社が強みを持つ自動車、産業・ネットワーク、汎用分野に注力する構造改革を進めているが、この注力分野に該当しないスマートフォン・タブレット向けのタッチ液晶表示ドライバIC事業を手がけるルネサスエスピードライバの譲渡先を検討していたところ、シナプティクスより株式取得の申し入れがあり、シナプティクス ホールディングスに、同社が保有するルネサスエスピードライバの全株式(55%)の譲渡を行った。
シナプティクス側では、ルネサスエスピードライバの中小型液晶パネル向け表示ドライバICにより、モバイル端末向け事業を強化するねらいがある。株式譲渡契約の締結は2014年6月11日。譲渡実行日は2015年3月期第3四半期を予定。譲渡価格は確定次第公表される。