Galaxyの"白基板"グラフィックスカードといえば、プロ水準のオーバークロック仕様に特化したモデルとして知られる。今回のCOMPUTEXで見つけた「GeForce GTX 780 Ti HOF V20」は、GPUにGeForce GTX 780 Tiを搭載した"白基板"カード。あまりにもOC向けに振った設計のため、電源は1000Wクラス1基ではムリで、扱いがピーキーすぎるため動作保証も付けられない……ということで、一般販売は予定していないそうだ。

「GeForce GTX 780 Ti HOF V20」の表裏。いちおう展示モデルには水冷プレートが装着されているが、基本的には液体窒素冷却を想定

映像出力はDVI×2、HDMI、DisplayPortと標準的

カード裏面、水冷ホールのある付近には、背の高いコンデンサとチョーク。電源部も大幅に強化しており、12個のコンデンサが一列に並ぶほか、補助電源も8ピン×2+6ピン構成

「GeForce GTX 750 Ti Darbee Edition」は一般流通の予定がある新製品。一見するとGTX 780 Tiカードと勘違いしそうな、常識はずれなサイズが特徴のGeForce GTX 750 Tiカードだ。GPUのチップを基板の後部寄りに実装しており、前方にはDarbeeVision製のFPGAを積んだドーターカード「DVPモジュール」を装着している。

「GeForce GTX 750 Ti Darbee Edition」は、ハイエンド向けカード並みに長さのある製品

このDVPモジュールによって、GeForce GTX 750 Ti Darbee EditionのGPUが描き出すゲーム映像や、ブラケットに搭載するHDMI入力端子からの映像に対し高画質化処理をかけることができる。特にアピールしていたのは、映像の深度を計算し陰影エフェクトをかけ、オリジナルの映像よりも立体感が増すという処理だ。また、GTX 750 TiのようなにメインストリームクラスのGPUでは、負荷をさげるためゲーム中の画質設定を少し落とさなければならないシチュエーションも生じるものだが、このDVPモジュールの高画質化機能によって、設定で落とした画質を補ってくれる。

GPUが搭載されているのはカード後部で、前部にはドーターカードが装着されている。ドータカード上にはDarbeeVisionのチップ。FPGA自体はAlteraのものを採用しており、Analog DevicesのHDMIトランスミッタ「ADV7511」と同HDMIレシーバの「ADV7612」チップを搭載

映像出力端子はDVI×2、HDMI×2。HDMIのうち1基は入力にも対応。つまり、パススルーが可能ということか

高画質化機能を有効にした状態の映像を、無効のものと比較していた。輪郭がはっきりして見やすくなる印象

GeForce GTX 750 Tiカードではもう一枚、こちらは日本国内でも間もなく販売される予定という、1スロットタイプのクーラーを搭載したスリムモデル「GeForce GTX 750 Ti Razor」が登場している。カード長は長めに見えるが、薄型の1スロットクーラーであるぶん、扱いやすそうなカードだ。

1スロットサイズの「GeForce GTX 750 Ti Razor」。日本市場でも間もなく発売予定