Super FlowerはCOMPUTEXのブースに、80PLUS Platinumの上のクラス「80PLUS Titanium」電源を展示していた。「そういば去年も展示されていたような……」という感じもあるが、結局、昨年中の発売は無かった。今年は同社の製品が80PLUSの認証も得ており、満を持しての展示なのだそうで、ついに登場しそうな状況だ。

Super Flowerが「世界初の80PLUS Titan認証電源」をアピール

Super Flowerの「LEADEX TITANIUM」シリーズは、容量ラインナップが600/1000/1300/1600W。展示機は1600Wモデルで「SF-1600F14MT」という型番。ただし、この型番の製品はEcovaの80PLUS Titanium認証リストには出ていない。ブースのパネルに「World First 80PLUS Titanium Certified PSU」とあることから認証自体は通っているが未掲載という状況なのだろう。

LEADEX TITANIUMはブラックモデルのほかホワイトモデルも展示されていた

1600Wモデル「SF-1600F14MT」の+12Vはなんと133.3A!

Ecovaによる80PLUS Titanium認証の115V仕様は、10%ロード時で90%以上の効率、20%ロード時で92%以上、50%ロード時で94%以上、100%ロード時で90%以上。115V時の80PLUS Platiunm認証と比較すると、20%ロード時と50%ロード時で2%引き上げ、100%ロード時で1%引き上げ、そして10%という低ロード時が追加されている。PC電源の効率をグラフ化すると山型のグラフになるが、80PLUS Titaniumではその山の登り始めの傾斜がゆるやかになるイメージだ。昨今のPCでは、各パーツの省電力機能が進化し、とくにハイエンドシステムで高負荷時の出力にあわせ電源を選ぶと、アイドル時には比較的効率が悪くなってしまうことがあった。80PLUS Titaniumは、こうしたアイドル時の効率を改善している。

なお、Ecovaのリストには、Super Flowerの「SF-600P14TE」という別のシリーズのモデルが80PLUS Titanium認証済みとして掲載されている。この製品はかなり以前、2012年5月11日の段階で80PLUS Platinum認証を得ている。昨年のCOMPUTEXの時点では80PLUS Titaniumの仕様が230Vのみ公開という状況だったため、Platinum止まりだったのだろう。製品自体は型番末尾に「TE」と付くことからPlatinum以上を目指して開発されたと見られ、80PLUS Platinumの115V仕様の策定に合わせて、あらためて80PLUS Titanium認証を得たというシナリオが予想される。

あらためて展示機のSF-1600F14MTを見ると、1600Wという大容量なりに巨大サイズの電源ユニットだ。冷却ファンは14cm角サイズと見られ、その前後にかなりのスペースがあることから奥行きは20cmクラスだろう。フルプラグイン仕様で、背面には各種プラグインコネクタがびっしりと並んでいる。ただ、1600Wという出力の製品を日本国内で利用できるかどうかは難しいところ。1200Wモデル登場時もかなり制限があったと記憶している。おそらく流通するのは1300Wモデル以下ではないかと思われるが、このあたりは電源メーカー各社の動向に注目だ。

ケーブルはフルプラグイン式。1600Wモデルでは一面にコネクタが並んでいる