Appleは今秋にリリースする予定の「iOS 8」の開発で、Wi-Fiスキャニング時に一時的なMACアドレスを生成する機能を試している。セキュリティ専門家のFrederic Jacobs氏がTwitterで指摘した。
Jacobs氏は「iOS 8はWi-Fiネットワークをスキャンする時に、MACアドレスをランダム化する。これがモバイル産業の標準になると期待したい」とツイートした。
昨年7月にNew York Timesが、Nordstromのような大型小売店がモバイルデバイスのWi-Fi信号をトラッキングすることで、来店客の店内での行動を追跡し、店内のカメラの撮影データと合わせてマーケティングなどに利用していると報じた。MACアドレスをランダムに生成して示すiOS 8のWi-Fiスキャニングは、ユーザーが実際にWi-Fiネットワークに接続するまで、そうしたトラッキングからデバイスを隠す機能になり得る。Jacobs氏のツイートに対して、Wi-Fi信号をマーケティングに利用できなくすることでiBeaconの採用を促すのがAppleの狙いという指摘もあるが、多くはプライバシー保護の強化として歓迎している。