アルコール除菌 ラボ@キッチン&食卓はこのほど、衛生微生物研究センターと共同で実施した「台ふきんと食卓の雑菌汚染に関する実験」の結果を明らかにした。
アルコール除菌 ラボ@キッチン&食卓は、一般家庭のキッチンや食卓における衛生意識を高め、清潔なキッチンのためのアルコール除菌の実践方法を伝えていくことを目的に設立された研究所。このほど、繰り返し使った台ふきんで水拭きした食卓に食べ物を落とした場合、わずか3秒でどのくらい雑菌が付着するのかを実験した。
実験には、1週間に1回程度、台ふきんを漂白する家庭を想定し、6日間繰り返し使った台ふきんを使用した。清潔な台ふきんで、食事後を想定した食べカスなどが付着している食卓を水拭き後、台ふきんを水道水でもみ洗い。梅雨時を想定した気温25℃、相対湿度75%の室内環境で自然乾燥させ、食卓の水拭き・水洗い・室内干しを朝夕2回、6日間繰り返した。
清潔な食卓を、6日間繰り返し使用した台ふきんで水拭きしたところ、7万6,000個/10平方センチメートルの雑菌が食卓に付着していた。繰り返し使った台ふきんは、食卓をきれいにするどころか、雑菌を広げてしまうことが明らかとなった。
台ふきんで水拭きし、雑菌で汚染された食卓に食べ物を落としてその雑菌数を調べると、平均411個の雑菌が食べ物に付着していた。特に、「きゅうりのスライス」(740個)や「かまぼこ」(670個)など、水分が多い食材には多く付着する傾向がある。お弁当の定番「おにぎり」は331個、「サンドイッチ」は65個の雑菌が付いていた。
今回の実験では、水拭き後の食卓に食べ物を落とし、3秒後拾い上げると、試した全食品で雑菌が付着する結果となった。俗に言う「3秒ルール」は成立しないようだ。
同研究所では、菌が広げるのを避けるためにも、使用後の台ふきんは漂白、天日干しをするほか、台ふきんを乾燥後、アルコール除菌剤をスプレーして除菌することを推奨している。