お笑いコンビ・爆笑問題が2006年より毎年リリースしている漫才ライブを収録したDVDシリーズの最新作『2014年度版 漫才 爆笑問題のツーショット』(4,104円 税込 発売元:コンテンツリーグ)が6月4日に発売された。STAP細胞問題や、佐村河内守氏による作曲者偽装問題など時事問題に斬り込みながら、2人が笑いに料理していく79分のノンストップ漫才。"今旬"の笑いを届ける爆笑問題に話を聞いた。

爆笑問題の太田光(右)と田中裕二

――収録は4月の上旬に行われたそうですが、本番を終えられていかがですか?

田中裕二:ネタが出来上がったのがギリギリで、本番の前々日に初めて通したんです。バタバタしてましたけど、今回もお客さんの反応が良かったので、ホッとしましたね。

太田光:前回は大量の汗をかいたんで、"今回は汗を出さないように"ということだけを考えました!

田中:それだけかよ! まぁ、前回は尋常でないくらい汗かいてたもんな。

太田:今回は余裕もあったし、"遊び"も入れられた。ただ、BPO(放送倫理・番組向上機構)問題のネタをやった時に"バイク川崎バイク"(吉本興業所属の芸人)って入れたんだけど、反応がイマイチだったかな。アイツ、まだまだ浸透してないんじゃないか。

田中:かわいそうだろ! こっちが勝手にネタにしてんだから。

――79分ぶっ通しということで色々なネタが満載ですよね。

田中:ネタは年明けくらいのニュースから引っ張ってくるんですけど、佐村河内さんや小保方さんなど、みんなが注目していてネタにしやすいニュースがいくつか飛び込んできたので、ラッキーな年でしたね。

太田:遠藤(大相撲力士)のネタは今回ならではだったんじゃないか?

田中:なんで遠藤なんだよ!

太田:遠藤のネタは初だろう?

田中:そりゃそうだろ! 遠藤がブームになったのは最近なんだから。もっとほかにあるだろ。佐村河内とか小保方とか…。

太田:佐村河内なんかは好きなキャラクターだね。今までやったネタの中では"引っ越しおばさん"と同じくらい。

田中:なんでそこと同じなのかわかんねえよ。

――今回も太田さんがモノマネをいくつか披露されてました。

太田:最近はわりとよくモノマネをやる傾向にあるかもしれないね。今回も意外とうまくいったかな。

田中:"アニマル浜口さんの中身が福山雅治さんだった"というネタは、途中で田村正和さんになったり、(ビート)たけしさんになったりと、ネタ作りの段階で色んな人を足していったんだよな。結局自分がよくやるものまねをやりだして。そこまでいくと単にやりてーだけだろって思うけど。今回はしつこかったね(笑)。

『2014年度版 漫才 爆笑問題のツーショット』
(C)2014 Contents League

――次回作のネタになりそうな気になる事件・出来事はありますか?

田中:まだ1年先ですからね、さすがにわからないですよ。小保方さんも今後どうなるかわからないし…

太田:今のところはふっくん(布川敏和:妻・つちやかおりとの離婚騒動が表面化した)かな。

田中:それは今でしょ! 1年後はおそらく旬なネタになってないだろう。

太田:なんとか引っ張ってほしいね。

田中:引っ張れねえよ!

――こういった長編の漫才DVDを毎年リリースするのはかなり大変ですよね。

田中:絶対に続けていくぞ! というつもりはないけど、「タイタンライブ」も2カ月に1回やってますし。2つとも毎回新ネタを入れられるんで、続けていくんじゃないですかね。

太田:定期的に新ネタを作っていくというのは、リズムというかそこを中心にまわっている感じなんで、意識してやるというより、生活の一部ですかね。顔を洗うという感じ。

――ライフワークともいえる漫才は続けていくということですが、太田さんは小説を出版したり、田中さんは演技や司会のお仕事も増えています。今後もほかの分野にチャレンジしていくんでしょうか?

太田:田中は日本アカデミー賞の男優賞を狙ってるよな。

田中:狙ってねーし! お話が来たら断ることはないと思いますが、基本的にはバラエティー番組とラジオをやれればそれでいいんです。

太田:僕は映画は今後予定としてありますね。小説はまだ納得いってない。もうとっくに直木賞をとってるはずなんですが。文壇の方達にはなかなか理解されないんですよ。

田中:それ、いつも言ってるよね。言えば言うほど遠のくぞ!

太田:なんとか、ギャフンと言わせたいね。