サントリー食品インターナショナルはこのほど、「特定保健用食品の清涼飲料(トクホ飲料)に関する消費者飲用動向」調査と、「トクホ飲料の飲用者と非飲用者における健康に対する意識などの比較」調査の結果を公表した。
特定保健用食品(トクホ)とは、「健康増進法第26条第1項の許可または同法第29条第1項の承認を受けて、食生活において特定の保健の目的で摂取をする者に対し、その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をする食品」のこととされている。
肥満対策に大きな期待
「トクホ飲料の消費者飲用動向調査」は、全国に住む20歳から79歳の男女個人を対象に、4月18日から21日にかけてインターネットを通じて実施。過去1年間にトクホ飲料を飲用した1,146人(男性590人、女性556人)から有効回答を得た。
「トクホ飲料を飲み続けるために重視する点」では、「効果があること」が44.7%で最も多かった。以下「飲みやすさ」(38.3%)、「続けて飲むと効果が実感できる」(38.2%)、「どこでも買える」(32.2%)、「おいしさ」(31.5%)と続いた。効果と味の両方を期待している様子がうかがえる結果となった。
「トクホ飲料に対して効果を"期待する"人の割合」を調べた。「とても期待する」「期待する」「やや期待する」の合計は、3人に2人の67.5%だった。一方、「あまり期待しない」「期待しない」「まったく期待しない」の合計は、16.0%となった。性別では、女性が男性より、「期待する」(男性64.6%、女性70.5%)が高くなった。
「トクホ飲料を飲用するシーン」を聞いた。その結果、「夕食時」(25.4%)、「昼食時」(23.1%)、「食後」(21.3%)が上位で、食事時に飲用される傾向が高いことがわかった。また、飲用頻度が高い人ほど、食事の一部になっている傾向がみられた。
「トクホ飲料の飲用理由」を聞いたところ、「脂っこいものを食べたから」が4割を超えた(40.2%)。以下、「太りたくないから」(32.2%)、「のどが渇いたから」(24.9%)、「やせたいから」(22.6%)と続き、肥満対策として飲用している人が多い結果となった。
健康意識の強い人ほどトクホ飲料を愛用
トクホ飲料を過去1年間に「飲用した人」と、「飲用していない人」の、健康に対する意識と実態を明らかにするための調査。有効回答数は、2,400人(男性1,200人、女性1,200人)となる。
「飲用者と非飲用者で、BMI値を比較」した。その結果、肥満(BMI値25以上)の割合は、飲用者(21.0%)の方が、非飲用者(17.6%)より高い傾向がみられた。また、飲用頻度が高い人ほど、肥満の割合がわずかながら高くなった。
「健康に対する意識」を聞いた。「健康には人一倍気をつけている」、「健康のためなら手間や時間を惜しまない」で「とてもあてはまる」「あてはまる」「ややあてはまる」の合計は、飲用者の方が非飲用者より高い結果となった。また、いずれの項目でも、飲用頻度が高い人ほど「あてはまる」が多かった。
「食生活への意識」では、飲用者の方が非飲用者より高い傾向がみられた。特に、「食事をする際にはカロリーを気にする」や「食べ物は製法・素材にこだわる」で、"あてはまる"の合計は、飲用者の方が10ポイント程度高くなった。さらに、飲用頻度別では、飲む頻度が高い人ほど、食生活への意識が高い傾向がみられた。