設立間もない新興メーカーながら、日本での存在感を徐々に増しつつあるCRYORIG。すでに、サイドフロー型の「R1」、トップフロー型の「C1」と、ハイエンドCPUクーラーが発売されており、今後の展開が気になるところだが、今年、このCRYORIGがCOMPUTEXに出展しているということだったので、早速ブースを覗いてみた。
まず、CPUクーラーの新モデルとして発売予定なのが「H」シリーズ。R1/C1とハイエンドモデルから投入してきた同社であるが、Hシリーズは初めてのミドルレンジの製品となるようだ。12cmファンの「H7」、14cmファンの「H5」があり、どちらもサイドフロー型のCPUクーラーとなる。
Hシリーズの特徴は、蜂の巣のような構造をした「Hive」フィンを採用していることだ。乱流を少なくする効果があるほか、強度も高めている。なお、R1/C1同様に「Jet Fin Acceleration」技術も採用。上流側がHiveフィン、下流側が通常の平行フィンになっており、効率的なエアフローを実現している。
H5は14cmファンを採用した大型クーラーであるが、高さが16cmあるのに対し、厚さは9.8cmに抑えられており、背の高いメモリでも干渉しにくいようにした。ファンは薄型の「XT140」が採用されており、回転数は700~1,300rpm、ノイズレベルは20~24dBAだ。来月くらいの発売を予定しているそうだ。
そして開発中ということで、発売に関しては未定とのことだが、新型ファンの「RIMS」シリーズにも注目だ。"RIMS"というのは"Removable & Interchangeable Modular System"の略で、ファンと軸部分をどちらも交換可能であることが特徴だ。好みに応じて、非常に自由度の高いカスタマイズが可能になる。ファンの丸洗いにも便利だ。
たとえば、静音性と風圧のどちらを重視するかでブレードの形を変えてもいいだろう。また、軸受はFDB(流体軸受)タイプにするのか、ボールベアリングタイプにするのか、あるいは高回転タイプか低回転タイプか、様々な選択が可能だ。
軸部分まで変えるくらいなら、もはや別にもう1つファンを買った方が早いような気がしないでもないが、自由な組み合わせができるというのはちょっと面白いところだ。