国土交通省はこのほど、2014年第1四半期(2014年1月1日~4月1日)における主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)を発表した。それによると、全国の商業・住宅地150地区のうち、前回調査(2014年1月1日時点)に比べて地価が上昇したのは119地区となり、上昇地区が全体の約8割に上った。

横ばいは27地区、下落は4地区。上昇地区の割合が高いのは、金融緩和などを背景とした不動産投資意欲の高まりにより、商業系地区を中心に多くの地区で上昇が続いていることが要因という。

圏域別に見ると、3大都市圏のうち、東京圏では上昇が49地区、横ばいが14地区、下落が2地区と、約7割が上昇。大阪圏では上昇が34地区、横ばいが5地区と、前回に引き続き約9割が上昇。名古屋圏では2014年第2四半期から4期連続で全14地区が上昇した。地方圏では上昇が22地区、横ばいが8地区、下落が2地区となった。

用途別に見た場合、住宅系地区では上昇が33地区、横ばいが10地区、下落が1地区。全体としては上昇基調が続いているものの、東京圏郊外を中心に上昇率が鈍化している地区も一部見られた。

商業系地区では上昇が86地区、横ばいが17地区、下落が3地区と、上昇地区が8割を超えた。このうち、静岡市の「静岡駅周辺」で2008年第1四半期以来、6年ぶりに上昇に転じた。