日本民営鉄道協会はこのほど、大手民鉄16社で2013年度に発生した駅員や乗務員などの鉄道係員に対する暴力行為の件数と発生状況について発表した。
2013年4月から2014年3月までの間に発生した暴力行為は218件で、2008年度以降、6年連続で200件を越える事態に。発生場所で最も多かったのは「ホーム」で84件、2位は「改札」(64件)、3位は「車内」(23件)となった。時間帯では、22時から終電までが97件と最も多く、「飲酒あり」の加害者が全体の68%(147件)を占めた。
暴力行為が発生した契機別の集計では、「理由なく突然に」が66件で1位に。2位は「酩酊者に近づいて」(56件)、3位は「迷惑行為を注意して」(50件)で、これら3つは近年つねに契機別件数の上位を占める「常連」となっている。
今回の発表では、実際に発生した暴力行為の具体的事例も紹介された。「ホームで寝ていたお客さまを係員が起こそうとしたところ突然顔を数回殴られ、さらに太ももを数回蹴られて負傷した」「ホームにて体調の悪そうなお客さまを発見したため、係員が介助しようと声をかけたところ『大丈夫』と返答され、数メートル歩いたあとに突然脚の裏側を蹴られて負傷した」など、理不尽で極度に暴力的なケースも発生しているとのことだ。
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