札幌市交通局はこのほど、札幌市電の新型低床車両A1200形、愛称「ポラリス」の貸切企画の選考結果を発表した。「ポラリス」を貸切にして実施したい企画を一般市民から公募する企画で、4月1~30日に募集を行い、46件の企画案が寄せられた。

札幌市交通局A1200形(愛称「ポラリス」)

選考によって優秀賞に選ばれたのは、札幌にまつわる歌や歌い継ぎたい名曲を車内で歌う「うたごえ列車」を運行したいという企画をはじめ、「ポラリス」に乗って電車事業所を見学する企画、卒業記念パーティーを開く企画など、5名から寄せられた5通りの企画。その中から、「ふるさとをつなぐ」をテーマに、東日本大震災で札幌市へ避難している人たちとの集いを開きたいという企画を送った応募者に、無料貸切の権利がプレゼントされた。

札幌市交通局の発表によると、この企画を送ったのは、子供とともに福島県いわき市から札幌に避難してきた母親。いわき出身者と話ができる場や機会を探したが難しかったため、「ポラリスを見てここで同郷の方々とのイベントが出来たら」と応募したとのこと。なお、札幌市交通局では、今回採用されなかったその他の企画についても、今後の事業運営の参考にしたいとしている。