学研パブリッシングは5月28日、"アラサー"を中心とするモノ選びに厳しいママ向けの新雑誌「aene」(アイーネ・月刊)を創刊した。創刊に先駆け27日、記者発表会が行われた。
同誌は、「あ、いいね! 」がネーミングの語源。あふれる情報の中から自分の目や耳、体験を通して見極めたいという女性向けに、雑誌、WEB媒体、リアル空間としての実店舗を連動させながら"体験型複合メディア"として読者のニーズに応えていく。
キーワードは「Happy Quality」。毎日の暮らしの中にある主婦の"幸せ度"にこだわり、従来の女性誌のような都心発信型の情報だけでなく、全国に住むママたちを対象に豊かなライフスタイルのための情報を"モノ"を中心に届ける。
記者発表に登壇した同誌の岩見奈津代編集長は「家族のためにバイヤーとして日々買い物をしているママたちに、幸せな買い物をしてもらいたい。この雑誌が対象とするアラサー世代は、ロスジェネ世代とも呼ばれ、買い物に対してシビア。それだけに口コミの情報が大切で、3つの体系で体験を提供していきたい」と新雑誌への意気込みを語った。
主婦が幸せに暮らせる街ランキング1位は……
さらに同誌編集部では、創刊にあたって実施した「主婦が幸せに暮らせる街調査」の結果を発表。同調査では、全国の20代~40代の主婦4,793人を対象に日常生活の幸せ度を「暮らし」「家族」「お金」「食事・健康」「モノ・趣味」といった5つの指標で点数化、ランキングを決定した。
その結果、1位に選出されたのは神奈川県藤沢市。2位東京都稲城市、3位兵庫県西宮市と、郊外の都市が上位に並び、都心よりも郊外のほうが幸福度が高い傾向が明らかになった。
編集部では、今回これを「郊外型ハピネス」と命名。調査の監修にあたった早稲田大学社会科学総合学術院の野口智雄教授がその理由を次のように分析した。「主婦が幸せに暮らせる街の共通点は、まずは交通の至便性。都心部へも1時間から1時間半程度、交通費1,000円程度で出掛けることができる上、自然が身近にあり、教育施設が整っていること、歴史的街並みといった郊外が持つ文化的な魅力に加えて、日々の買い物の利便性が重要。大型ショッピングモールの出店は、『郊外型ハピネス』の非常に大きな要因になる。今回1位となった藤沢市は、地方的な特性と都会的な特性の両面を併せ持ったまさに"いいとこ取り"をしている街で、それがママの幸せ度の高さにつながっているのではないか」と解説した。
記者発表では、1位に輝いた藤沢市の鈴木恒夫市長も出席。岩見編集長より表彰状を授与された市長は、「藤沢は、適度に都会で適度に田舎であるという言葉がピッタリなバランスの取れた街だと思っている。移動手段も豊富で、緑や自然もたくさんあり、多彩な人材も多く集まっている。歴史文化も非常に大切にしたり、災害対策にも全国に先駆けた取り組みを行ったり、主婦が幸せを感じる街として今後も持続していけるように努力していきたい」とコメントした。
また、後半にはママタレントとしても活躍するスザンヌさん、3児の父としても知られるロックシンガーのダイアモンド☆ユカイさんが登場。それぞれ現在は、福岡市、栃木県佐野市という郊外在住芸能人として、その魅力や新雑誌への期待を語るトークを繰り広げた。ダイアモンド☆ユカイさんが住む栃木県佐野市は、今回の調査では残念ながら圏外だったが、「佐野市は1時間ぐらいで東京へ行けるので十分通勤圏内。佐野ラーメンはおいしいし、アウトレットもあるし、空を見上げるとLAのような街! 」と地元をアピールした 。
「aene」は、雑誌、電子版ともに毎月28日発売。A4ワイド版約170ページで価格は640円(税込)。創刊号の表紙は、4月に出産したばかりのタレントの優木まおみさんが飾り、ダイアモンド☆ユカイさんやタレントのユージさんらの連載記事も収録。その他、ショッピングモールの達人ママたちの口コミから集めた売れ筋商品などを特集している。