フィアット クライスラー ジャパンはこのほど、アルファ ロメオの新型車「4C(フォーシー)」と、その導入限定モデル「4C ローンチエディション」を7月1日から販売開始すると発表した。アルファ ロメオ伝統のモデル名を現代に蘇らせた本格スポーツカーとなる。
「4C」は、1930年代の「アルファ ロメオ 8C」、1940年代の「アルファ ロメオ 6C」に代表されるスポーツカーの伝統を現代に体現したモデル。2011年のジュネーブ国際モーターショーで初披露され、大胆なデザインのコンセプトモデルがほぼそのままのスタイリングで市販モデルとなった。
スタイリングは1967年に18台だけが制作された「Tipo33/2 Stradale」がインスピレーション・フォルム・テクノロジーの原点となっている。このモデルはレーシングカー「Tipo33」の公道バージョンとして制作されたもので、航空工学を応用したシャシーなど、当時の革新的な技術が惜しみなく投入されていた。
そのボディは、過剰なパワーよりも徹底した軽量化を追求するため、全長3,990mm、全幅1,870mm、全高1,185mmとコンパクトにデザインされた。カーボンファイバー製パッセンジャーセルやアルミニウムサブフレームなどの採用により、重量はわずか1,100kg(日本仕様諸元値、乾燥重量は950kg)となっている。
この軽量なボディに搭載されるエンジンは、最高出力240PSを発揮する1,750ccの直噴ターボ。パワーウェイトレシオ4kg/PS未満とスーパーカー並みで、0-100km/h加速は4.5秒(欧州仕様参考値)を達成している。
トランスミッションは乾式デュアルクラッチの6速オートマ「Alfa TCT」を採用。路面や走行状況に応じて電子制御式システムの作動を変化させる「Alfa Romeo D.N.A.システム」も搭載している。このシステムには 扱いやすい「All weather」、バランスに優れた「Natural」、刺激的な「Dynamic」の各モードがあるが、「4C」では「Dynamic」のスイッチを数秒間押し続けると切り替わる最強のパフォーマンスモード「Alfa Race」が追加されている。
価格は、「4C」が783万円、内外装にカーボンパーツを追加し、Hi-Fサウンドシステムや盗難防止アラームを装備した「4C ローンチエディション」が891万円(ともに税込)。