ユニチカは26日、2015年3月期に160億円の債務超過に陥る見通しになったため、主力取引先銀行などに対し、金融支援を要請したと発表した。

同社は、主力の繊維事業の不振などにより、2015年3月期連結期決算が370億円の最終赤字に転落、約160億円の債務超過に陥る見込みとなった。このため、主要取引先銀行などに総額約375億円の第三者割当増資を引き受けてもらう金融支援を要請することとなった。

具体的には、三菱東京UFJ銀行にA種種類株式を発行して約217億円を調達するとともに、みずほ銀行および三菱UFJ信託銀行にB種種類株式を発行して約58億円を調達する。また、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズにC種種類株式を発行して約100億円を調達する。

さらに、借入先金融機関に対して債務条件変更などの金融支援を要請。今後は繊維事業を縮小し、高分子事業およびアジア地域向けの事業に投資していく。

同社は併せて、安江健治社長が業績悪化の責任を取って2014年6月27日付で辞任し、取締役相談役に退くと発表。新社長には注連浩行常務執行役員が内部昇格する。