世界のビジネスパーソンはどのように働いているのでしょうか? マレーシア・クアラルンプールで銀行のセールスとして働くAadzim Sen Gupta(アダジム・セン・グプタ)さん(24歳)に話を聞きました。
■これまでのキャリアの経緯は?
学生時代はカレッジでイベントマネージメントとビジネススタディーについて学びました。マレーシアは今新興国で、イベントの需要が将来高くなると考えました。それに個人的にも僕はイベントや楽しい事が好きなのです。現在の仕事は銀行でのセールスですが、これも将来独立してやりたいイベントのため。セールスについて勉強するのは大事だと思います。
■現在のお給料は以前のお給料と比べてどうですか?
今は基本給が2,000RM(62,958円)で、コミッションが付く形になっています。調子の良い月には給料が5,000RM(157,450円)くらいになります。マレーシアのセールスにコミッションはつきものですね。やはり人種でみるとセールスのトップは華人ですが、インド系の僕も頑張っていますよ(笑)。給料については今の段階では満足していますが、やはりカレッジ卒業のみでは良い職業にはつけない現実があるので、将来は独立したいと考えています。
■今の仕事で気に入っているところ、満足を感じる瞬間は?
今の仕事で気に入っている事は時間がフレキシブルな所かな。セールスの世界は売れれば文句無しと言う、とても単純な世界ですので、やりがいがあるし、自分の時間を作りやすいのはなによりうれしいですね。僕はプライベートも充実させたいんです(笑)。マレーシア人にとって遊びは外せないし、まだ自分で勉強したい事もあります。満足を感じるときは成績が良い時ですね。これはそのまま給料に現れるので、シンプルで良いと思っています。
今の仕事は今後のステップアップと考えています。今はクレジットカードのセールスなので、とてもタフです。知らない人にどんどん声をかけていかなければいけないし、冷たくあしらわれる事も当然あります。しかし銀行でのセールスは、心理学を交えたテクニックに基づいているので非常に勉強になります。お客さんと話す時、僕の中では4つの色に分けてから話を始めるのですが、そういうのを知る事はとても面白いです。
■逆に今の仕事で大変なこと、嫌な点は?
嫌な事を言い出したら僕はインド人なので、いくらでも言えますけども(笑)。ここがゴールではないので仕方ないと言う感じ。僕は人がいる所に行けば集中力をもってセールスに集中する事ができます。だけど平日の屋台がセールスの場所だったりすると、さすがにちょっとテンションが下がりますね(笑)。まずクレジットカードを必要としてない人が多いので。あと彼女と休みが合わないのは残念ですね。
■休みのとりかたは?
1週間のシフトをセールスチームで決め合う感じです。休みは取りやすい変わりに土日はどちらか出ないと行けない場合が多いですね。長期休みはもちろんありますが、旧正月にはインド人が出勤するとか、そういった調整はあります。マレーシアには4つの宗教行事があるため、その休みの取り方も日本とは違うと思います。
■日本人のイメージは? あるいは、理解し難いところなどありますか?
もちろん! すごく働き者ですよね、あまりにたくさん働いているので最初はロボットみたいな人たちだなと思ったけど、知れば面白い人たちだっていう事がわかりました。カレッジ時代にも日本人はいたし、そもそもマレーシアには色んな人種がいるから、実は特別意識はした事がないですけど、僕のバイクはKawasakiだし、自動的に好きって事が伝わるとうれしいですね!
日本人はとにかくハードワーカーのイメージ。あと日本人ってハードワーカーのイメージを外すとすごく面白い人がいるって言う印象がありますね。僕たちとは考え方がまるで違うので、話を聞くのは面白い。理解しがたいと事は、そうですね、物事が進まない時にすぐ怒るイメージはあるかも(笑)。でも説明を聞けばどれだけ日本人が合理的なのか理解するので大丈夫です。あとふりかけはとにかく最高の食べ物です!
■ちなみに、今日のお昼ごはんは?
今日は彼女と待ち合わせだったので、屋台ではなくて普通のレストランで食べました。タイ料理レストランはマレーシアでも人気です。デートでもよく使う。そうでないときは同僚と屋台で食べますね。今日はデートなので50RMだったけど、普段のランチは10RMもしないですよ。給料日前には毎日インスタントヌードルです。日本の若い人はどうなのかな?同じだと良いな(笑)。
■将来の仕事や生活の展望は?
なれる事なら当然政治家になりたいですね。そうじゃなくても自分でビジネスを始めるのが夢。マレーシアはアジアでも他民族の面白さがあって、仲間と組めば、ネパールでもインドでも場所を気にせずビジネスが始められるんです。
将来は仲間と自然で暮らすのが最終目標かな。僕はまだ若いので都会の生活が必要だと思うけど、実際は自然が多くある所が好きです。今銀行でついでに勉強しているファイナンシャルプランは田舎暮らしの手助けになると思う(笑)。