魚群探知機と言えば、船尾や船底に振動子を取り付けて、というのが一般的だが、最近は浮き型の携行タイプも数多く存在する。今回紹介する「SONA.r Ball」も浮き型のコンパクトな魚探だが、iPhoneやAndroidスマートフォンと連携して使用するというのが特徴だ。

手のひらサイズの魚群探知機「SONA.r Ball」

SONA.r Ball(販売元:CHO&Company)はご覧の通りのボール型。直径は6.86cmと手のひらサイズで、重量は117g。本体内部にBluetoothモジュールが組み込まれており、iPhone/Androidスマートフォンと通信してスキャンしたデータを表示することができる。

本体のほか、内蔵バッテリーのチャージ用に充電スタンドとUSBケーブルが付属する

本体への給電は内蔵のバッテリーで行う。バッテリーのチャージは付属の充電スタンドとUSBケーブルを利用する。フル充電の状態で最大8時間の連続使用が可能となっている。本体には電源のスイッチが見えないが、底面が水面と接した際にオンとなる。水に浮かぶと上部のLEDランプ部が点滅し、点灯状態になったらスキャニングができるようになる。水面から引き上げると電源が切れるというシステムになっているので、つけっぱなしでバッテリーが切れた、というトラブルは少なさそうである。

本体底面が水面と接した際に電源オンとなる

水面に浮かんだ本体がスタンバイ状態になったら、Bluetoothのペアリングを行う。ペアリングが終われば「SONA.r Ball」アプリを起動して、スキャンを始めることができる。今回、どのように使ったかというと、本体上部のホルダー部にショックリーダーを括り付け、岸からキャスト、流れに任せてポイントをスキャン、といった具合だ。使い方は状況によって様々なパターンが考えられるが、係留するためにリーダーなりロープなりをホルダーに結ぶというのは変わらないはずだ。筆者はショックリーダーを通して先端に結んだスナップでループを作るという方法を採ったが、リーダーがホルダーのフチで擦れることを考慮すると、推奨できる手段ではない。できればホルダーに巨大なスナップを装着して、それにショックリーダーを結ぶのがいいだろう。

iPhoneの場合は「設定」から[Bluetooth]をタップしペアリングを行う

ショックリーダーをホルダーに通し、スナップを先端に結んでループを作ったが、リーダーが擦り切れる恐れがあるので、非推奨。巨大なスナップなどを取り付け、そこにリーダーを結ぶのがいいだろう

この日のロッドは、所謂シーバスロッドだったので、117gのSONA.r Ballをキャストするのはちょっとしんどかった

着水後にアプリを起動。「スキャン」ボタンをオンにすれば、水中のスキャンが始まる。Bluetooth接続なので、岸から10mくらいの距離の地形が探れれば上等かなと思ってたら、30mくらい流しっぱなしでも大丈夫だった。丈夫なタックルなら遠投してスキャンできるかもしれない。本体はポリカーボネートとシリコンでできているので、フルキャストして岩などにぶつけてしまっても割れる心配はしなくてもよい。結果の表示には「フィッシュビュー」と「ソナービュー」という2つのモードが用意されている。「ソナービュー」は一般的な魚探と同じ表示。これまでに魚探を使ったことがある、表示の見方が分かるという人はこのモードで使用するのと良い。初心者には「フィッシュビュー」での利用がお勧めだ。水底の地形の表示、水深のほか、魚群の位置をアイコンで表示してくれる。画像を御覧頂ければ一目瞭然、この場合は水深1mくらいの浅いところから2mにストンと落ちるブレイクがあって、そこに魚がついている。教科書通りな結果である。

地形の表示、水深のほか、魚群の位置をアイコンで表示してくれる

「ソナービュー」は一般的な魚探と同じ表示

今回は陸っぱりでのテストだったが、探知深度は約30m、探知直径は15mということだから、船でも、深いレンジでの釣りでなければ十二分に使える。アプリは魚探モードで水温の表示もできるほか、端末のGPS機能を利用して潮汐情報や気象情報も入手できる。また同じくGPSと連携しての釣果日誌作成機能を装備。これには釣った魚の写真をはじめ、サイズや重量、コメントの記入が行える。アプリからiPhone/スマートフォンのカメラを直接起動することも可能だ。さらにTwitterとFacebookの共有機能も装備している。釣行にあるといいなという機能はほぼ揃っているという印象だ。

今回は、この「SONA.r Ball」をマイナビニュース読者2名にプレゼントする。申込み締切は6月6日(金)まで。