日本生命保険は21日、インドネシアの企業グループ、グヌン・セウ・ケンカナ(以下GSK)と、同社傘下の生命保険会社、セクイスライフ社への出資および業務提携について合意したと発表した。
出資金額は4.87兆ルピア(約430億円)、出資比率は持株会社経由等で実質20%相当。為替レート1ルピア=0.0089円(2014年5月19日現在)
インドネシアの生命保険市場は、約2.5億人にのぼる人口(世界第4位)と、増加する中間所得層を背景に発展期を迎えているが、浸透率は先進諸国に比して依然低水準に留まっているため、今後も長期にわたり高い成長が期待されているという。
セクイスライフ社は1984年設立、今年創業30周年を迎えるインドネシア有数の 国内系生命保険会社で、質の高いエージェントチャネルによるサービスと健全な財務体質で高いブランド認知を得ているという。また、顧客志向と人材重視、長期的視野等の経営理念・ビジョンを当社と共有しており、GSKを含めた経営層の交流等を通じ、両社の信頼関係の礎を構築してたとしている。
セクイスライフ社は現在、中期計画「Vision 2020」の達成に向け、エージェント数の拡大、チャネルの多様化、顧客ニーズに合わせた商品開発等に取組んでいるが、今後、同社も幅広い領域において経験・ノウハウを提供することで、長期にわたる成長に貢献していく所存だという。同社は、セクイスライフ社に対して、非常勤のコミサリスに加え、現地へ取締役および駐在員を派遣する予定。
このたびの出資は、1997年のタイ、2003年の中国、2011年のインドに続く、同社の海外生命保険事業展開の大きな足跡となり、アジアの主要マーケットをカバーする体制がほぼ整う形となるという。
今後、シンガポールの現地法人(NLI International Asia Pte. Ltd.)を地域のハブ拠点として活用し、現地ニーズに即したサポートを一層強化していくとともに、セクイスライフ社を含めたパートナー間の連携強化によるシナジー発現を意識して取組んでいくとしている。