ゴミをセンサーで感知し、自動でお部屋をキレイにしてくれるロボット掃除機。なかには健気に働くその姿に、家電以上の愛着を覚える人もいるという。掃除をしてくれるだけでなく、ペット代わりにもなるというのである。筆者宅のマンションはペット禁止だが、これなら問題ない。ぜひ買いたい。いや、飼いたい。
しかし、ロボット掃除機はどれもやや値が張る。そこで、プラモデルを自作することにした。
プラ板で作るロボット掃除機
というわけで、さっそく近所の家電量販店に足を運んだ。ロボット掃除機のデザインや大きさを研究するためである。
掃除機コーナーにはルンバやスマーボなど、様々なロボット掃除機があり、実際の動きをデモスペースで見学できるようになっていた。ケージ内を縦横無尽に駆け巡るその姿は、ペットショップにおいて来店客に「飼って、飼って」とアピールする小型犬のようでもある。思わず抱きしめてあげたくなるが、それはやめておいた。
しかし、やはりどれも高い。数万円が相場なので、おいそれと手は出せない。
後ろ髪をひかれつつロボット掃除機コーナーを後にし、向かったのはプラモデルコーナーだ。お掃除ロボットの材料を買うためである。
買ってきた材料はプラ板、接着剤、カラースプレーなど、だいたい5,000円くらいだ。プラモデルとしては高いがロボット掃除機としては安い。ものは考えようだ。
ではさっそく作ってみよう。まずは透明のプラ板を丸くカットする。
同じくプラ板をカットして土台部分を作り、先ほどの丸いプラ板をかぶせる。
次に着色だ。カットしたプラ板にマスキングテープを貼り、その上からカラースプレーをひと吹き。しばらく放置し、乾くのを待つ。
スプレーが乾くのを待つ間に、ロボット掃除機の動力部分を組みたてていこう。プラモデルとはいえ、ロボットというからにはやはり動いてほしい。そこで、タミヤから発売されている工作キット「アームクローラー」を動力として採用することにした。4つのキャタピラを駆使し、段差を乗り越えて進むという優れ物だ。
細かなパーツの多さに苦戦しつつも2時間くらいかけて完成。スイッチを入れると電池ひとつでなかなかパワフルな動きだ。「どんな障害物だって乗り越えるぞ!」そんな意気込みを感じさせる「アームクローラー」。このあとロボット掃除機になるなんて想像もしていないだろう。
そうこうしているうちにスプレーが乾いたようだ。
完成した張りぼてを「アームクローラー」にかぶせれば完成だ。なかなかそれっぽいものができたんではないかと思う。
では、さっそく動かしてみよう。
スイッチオン! さあ駆け廻れ!
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ご覧のように、本家のロボット掃除機になかなか近い動きなのではないかと思う。前進しかできないけど、その愚直なスタイルが逆にいい。内部でクローラーが奮闘していると思うとなおさら泣ける。問題はお掃除ロボットでありながらお掃除ができないということだが、それも以下のソリューションを用いることによって解決する。
そう、モップをクローラーに取りつけるのだ。昔ながらの拭き掃除スタイルである。本家のようにゴミを吸い込むことはできないが、液体汚れなどに対してはむしろこちらに分があるのではないかと思う。
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問題はモップを取りつけることによってロボっぽさが半減するということだが、1台くらいはそんなもっさりしたロボット掃除機があってもいいと思う次第です。
簡単にできますので、みなさんも試してみてはいかがでしょうか?