電通このほど、カジノ推進法案の国会への上程を受け、2月12日~28日に日経BPと共同で実施した日本版統合型リゾート(JIR)に対する意識調査の結果を公表した。調査対象となったのは、国内外(日本、中国、香港、シンガポール)のビジネス層約1,400人(※)。

統合型リゾート(IR)の導入についてどう思いますか?

統合型リゾート(IR)とは、合法のカジノを核として、ホテル、展示場などのコンベンション施設やショッピングモール、劇場、遊園地などのエンターテインメント施設、文化施設、医療や美容・エステやマッサージなどの健康関連施設等が併設された、国内外のビジネス客、観光客、地元住民を集客できる複合型の観光・集客・商業施設のことを指す。

まず、日本でのIR導入の動きについて認知率は、国内居住者は71.8%、中国で77.0%、香港で62.0%、シンガポールで53.0%という結果になった。

IRの導入についての賛否を尋ねると、国内居住者の61.2%が非常に賛成、賛成もしくはどちらかといえば賛成と回答した。しかしIRに関する詳細な説明後は、賛成と条件付きで賛成が73.3%と大きくアップ。また、日本でのIR導入には海外からの要望も強く、IRに関する説明後の条件付き賛成は、香港で96.0%、中国で92.0%、シンガポールで85.0%となった。

IRの導入に賛成する国内居住者に、IR導入のメリットについて尋ねると、海外からの集客が見込めること(73.8%)が最も多く、カジノの売り上げによる経済効果への期待も高い(59.7%)との意見が続いた。一方、デメリットについても聞くと、反社会勢力の介入(64.1%)がトップとなった。

次に、日本でIRが開業した場合の利用意向について尋ねたところ、香港が96.0%、中国が84.0%、シンガポールが78.0%と、海外からの利用意向は強い結果となった。一方、国内居住者は54.7%であった。

日本でIRが開業した場合の利用意向は?

日本のIRで利用してみたい施設について尋ねると、国内居住者ではカジノ(74.5%)が1位となった。また、劇場やレビューなどの大人向けエンターテインメント(63.8%)やショッピングモール(56.2%)の利用意向も強い。中国・香港は「ホテル・宿泊施設」、シンガポールは遊園地などのファミリー向けのエンターテインメント施設」が1位。

また、国内居住者に、日本版IRにふさわしいと思う候補地を聞いたところ、1位は「東京・お台場地区」となった。

日本版IRにふさわしいと思う候補地

※ 国内は日経ビジネスオンラインの読者で世帯年収500万円以上の有職者、海外は対象エリア在住の世帯年収が上位20%に属する有職者