PFUは5月21日、iPhoneのカメラ機能を利用してiPhoneをスキャナのように使えるデスクライト「SnapLite」を発表した。「まいにちを集めよう まいにちをシェアしよう」をコンセプトに、「日常に寄り添う」シンプルなデザインのデスクライトとなっている。
同日、東京都・恵比寿の「Cafe Park」にて発表会が行われた。発表会では開発担当の飯室氏、佐藤氏を始め、デザインを担当した「TENT」の2人も登壇。デモを交えて製品が紹介され、発表会の終わりには実際にSnapLiteを使って「スキャン」することもできた。
SnapLite開発の背景 - スキャナを気軽に使ってほしい
PFU イメージビジネスグループ 国内営業統括部 パーソナルビジネス営業部統括部長の松本秀樹氏によると、「SnapLite」はもっと多くの人にスキャナの便利さを知ってほしい、との思いで作られたという。スキャナというと、ビジネスシーンでの使用がイメージされやすいが、ビジネスの場だけでなく家庭でも気軽に使えるスキャナを目標とし、新しいブランド「SnapLite」を立ち上げた。
開発するに当たって、「日常に溶け込むプロダクト」「iPhoneではできなかったこと」「究極の使いやすさ」の3点を意識したという。ユーザーにとっての使いやすさを実現するために、女性を中心とした新規のプロジェクトチームを結成。女性目線で企画、開発、プロモーション、営業などを行い、製品デザインはじめ公式Webサイトのデザインなどはクリエイティブチーム「TENT」が担当した。
完成したSnapLiteは、デスクライト機能、スキャナ機能、充電機能というマルチファンクションによって日常生活に溶け込む製品。例えば、複数枚の原稿の同時読み取りと別ファイル保存、A3原稿の読み込みなどはiPhoneだけではできないが、SnapLiteを使うことで実現する。原稿置き場所を案内するレーザーガイド機能や、自動で撮影モードに切り替わる機能など、ユーザーインタフェースにこだわった製品となっている。
SnapLiteの機能や活用シーン
続いて、PFU イメージビジネスグループの飯室佳世氏がデモを交えて製品の機能を説明。SnapLiteには、電源ボタンと撮影モード時にのみ光る「リス」マークのボタンしか設けられていない。iPhoneのジャイロセンサー情報を取得して、SnapLiteが自動で撮影モードに切り替わる。撮影モードでは撮影に適したSnapLiteの照明が点灯し、「リス」マークをタッチするとiPhoneのシャッターが切れる(標準ではタッチから0.5秒後)。そうして撮影された画像は、iPhoneのカメラロール内に自動で保存されるという動作だ。
複数枚の紙を同時に取り込んでも、iPhoneにインストールした専用アプリが自動でトリミングを行うので、1枚ずつ撮影するという手間がかからない。また、原稿の置き方が本体に対してまっすぐでなくても、アプリが傾き補正を行う。さらにA4より大きなサイズの原稿でも、アプリを「合成モード」にして2回に分けて撮影すると、アプリが自動で画像を合成して自然な1枚の画像にしてくれる。
PFU イメージビジネス部の佐藤菜摘氏は、SnapLiteの活用シーンを紹介。SnapLiteの使い方の例を公式サイトやFacebook、Twitterなどでも紹介しているという。また、ユーザー登録サイトを設置、ユーザーの意見や要望を集め、アップデートなどに反映していく予定だ。
シンプルかつ親しみやすいデザイン
SnapLiteのデザインを担当した治田将之氏と青木亮作氏の2人からなるクリエイティブユニット「TENT」が登壇し、SnapLiteのデザインについて紹介。今回、2人は「ユーザーとの接点すべて」に関わった。SnapLite本体のデザインはもちろん、iPhoneアプリ「SnapLite」、SnapLite公式Webページなどの設計にも携わっている。
SnapLite本体のデザインについては、iPhoneで原稿を取り込むという、ユーザーが今まで経験したことのない行為だからこそ、生活になじむようシンプルな見た目にしたという。また、iPhoneアプリに動作を集約することで、ユーザーの使いやすさを目指した。公式WebページではSnapLiteの使い方等を提案していくそうだ。
Android端末や新しいiPhoneには対応するの?
SnapLiteの対応機種はiPhone 5/5c/5sとなっている。今後iPhone以外のAndroid端末や、発売が噂されているiPhone 6への対応は未定。だが、新しい機種が出たらソフトウェアアップデートなどでなるべく早い対応をしていくという。