武田薬品工業は5月20日、「便秘に関する調査」の結果を発表した。調査対象は慢性的な便秘に悩む20代~30代女性500名。「便秘にまつわる失敗談」などについて、4月2日~4月4日の間インターネット調査を行った。
「便秘の具体的な悩み」について聞いたところ、日常生活に関わる悩みは「旅行に行く時も不安がつきまとう」(51%)、「仕事に集中できない」(34%)、「食事会に気が乗らない」(28%)という結果になった。また、健康面での症状として「おなかが張って苦しい」(79%)、「おなかがポッコリ出ている気がして、恥ずかしい」(61%)、「肌が荒れていて、外に出たくない」(38%)という回答が寄せられた。
「便秘にまつわる失敗談」として、「便秘でおなかがポッコリ出てデート用に買ったショートパンツがはけなかった」(新潟県・29歳)、「便秘でトイレにこもっていたら、バスに乗り遅れた」(広島県・26歳)、「便秘でデパートのトイレにこもっていたら、トイレ待ちの人が列をなしていた」(埼玉県・29歳)などがあがった。さらに、「トイレが詰まって流れなくなってしまった」(東京都・26歳)、「腹痛で内科にかかったところ、『ただの便秘』と言われ恥ずかしかった」(愛知県・26歳)といった恥かき体験も。
また、女性特有の便秘の悩みとして「生理前に便秘になることがあるか 」という質問には、64%が「ある」と回答した。同社によれば、生理前の時期は女性ホルモン(黄体ホルモン)の影響により、便秘になりやすい状態になるという。だが、「女性ホルモンと生理前の便秘の関係を知っていましたか?」の質問に「知っている」と回答した人はわずか16%だった。
「生理前の便秘」に関して、港区にある婦人科「アヴェニューウィメンズクリニック」院長の福山千代子氏は次のように解説した。「生理前は、女性ホルモンの影響で便秘になりやすいことが分かっています。その原因となるのが『プロゲステロン』(黄体ホルモン)という女性ホルモンです。排卵から生理開始前にかけて分泌量が増える女性ホルモンで、妊娠を維持するために、受精卵が着床しやすいよう子宮内膜を厚くしたり、妊娠に向けて最適な子宮環境に整えたりする働きがあります。この『プロゲステロン』には、大腸のぜん動運動を低下させる作用があります」。
さらに生理前の便秘を予防する方法に関して、「女性は腹筋が弱いことも便秘の一因。日頃から腹筋運動をして鍛えましょう。ウオーキングなどの全身運動も大腸の働きを活発にします。食生活では野菜など食物繊維の豊富なものを積極的にとるのがおすすめ。また、おなかを温めたり、おへその周りを『の』の字にマッサージしたりすると、腸の移動もスムーズになるため効果的です」とコメントした。