財務省は21日、2014年4月の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は8,089億円の赤字となった。赤字は過去最長の22カ月連続となったものの、赤字額は前年同月の8,774億円より縮小し、2012年8月以来、20カ月ぶりに収支が改善した。

2014年4月の貿易統計(速報)(出典:財務省Webサイト)

輸出額は前年同月比5.1%増の6兆692億円で、14カ月連続の増加。品目別では、自動車が同5.1%増、科学光学機器が同14.9%増、プラスチックが同10.9%増などとなった。

輸入額は前年同月比3.4%増の6兆8,781億円で、18カ月連続の増加。品目別では、液化天然ガスが同11.0%増、半導体等電子部品が同30.6%増、原粗油が同11.2%減などとなった。

地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年同月比1.9%増の1兆1,229億円、輸入額が同6.9%増の5,754億円で、5,475億円の黒字。黒字額は3カ月連続で減少した。輸出品目では、自動車の部分品が同5.6%増、建設用・鉱山用機械が同13.9%増など。輸入品目では、航空機類が同119.1%増、穀物類が同47.4%増、魚介類が同44.5%増などとなった。

対EUは、輸出額が前年同月比12.7%増の6,338億円、輸入額が同9.1%増の6,581億円で、242億円の赤字。赤字は16カ月連続となる。輸出品目では、自動車が同48.8%増、建設用・鉱山用機械が同71.6%増など。輸入品目では、医薬品が同16.3%増、原動機が同36.9%増、液化天然ガスが全増などとなった。

対アジアは、輸出額が前年同月比3.6%増の3兆2,631億円、輸入額が同7.6%増の3兆1,096億円で、1,535億円の黒字。黒字は3カ月連続となる。輸出品目では、科学光学機器が同17.2%増、金属加工機械が同42.6%増など。輸入品目では、半導体等電子部品が同34.5%増、電算機類(周辺機器含む)が同16.4%増、液化天然ガスが同13.4%増などとなった。

対中国は、輸出額が前年同月比9.8%増の1兆954億円、輸入額が同7.8%増の1兆5,564億円で、4,610億円の赤字。赤字は26カ月連続となる。輸出品目では、通信機が同226.1%増、科学光学機器が同20.3%増、自動車が同26.0%増など。輸入品目では、電算機類(周辺機器含む)が同17.2%増、半導体等電子部品が同53.8%増、通信機が同7.0%増などとなった。