サーベイリサーチセンターは、日本全国の20~59歳の男女個人(民間企業の正社員および公務員の正規職員)を対象に、職場における「ほめる効果」について、アンケート調査を実施した。調査は3月27日~4月3日にかけて行われ、246件の有効サンプルを得た。
民間企業の正社員・公務員の正規職員で管理職に就く人に、部下の育成方法に自信を持っているか尋ねたところ、「そう思う」「ややそう思う」と回答した割合は42.3%で、「自信なし」が6割弱となった。「自信なし」の割合は、民間で53.2%、公務で62.3%と公務が上回っている。性別や年代別でみたところ、30~40代の女性が7割を超えた。
次に、部下をほめている方だと思うか尋ねたところ、「そう思う+ややそう思う」の割合は67.9%となった。性別や年代別で見ると、50代女性でもっとも高く(79.1%)、40代男性が48.8%と最も低くなっている。
自分の行動や言葉で、部下のやる気が高まったと感じたことがあるか聞いたところ、68.7%が「ある」と回答した。具体的にどんな行動や言葉をかけたか尋ねると、部下を「ほめた(認めた、評価した)」が6割弱と最多だった。以下、部下に「感謝の言葉をかけた」、「適切・親身にアドバイスした」、「自ら動き見本を見せた」などが続いている。
ほめることで部下のやる気が高まるかどうか聞くと、91.1%が「高まる+やや高まる」と回答した。一方「叱ることで部下のやる気が高まる」(高まる+やや高まる)は32.5%と低い値になっている。
また、部下をほめにくいと感じた経験があるか尋ねたところ68.3%が「ある」と回答した。その理由について尋ねたところ「ほめる部分が見つからない」が最も多い意見となっている。その他の意見として「ほめるタイミングがつかめない」「調子に乗るのではないかと思う」「他の部下もいるため、特定の部下をほめにくい」などが挙げられた。