大阪府と東大阪市、近畿日本鉄道はこのほど、大阪府の都市計画事業である近鉄奈良線連続立体交差事業(八戸ノ里~瓢箪山間約3.3km)について、9月21日始発から大阪難波方面(上り線)を高架に切り替えると発表した。同事業は上下線とも高架化が完了する。
同事業は、踏切遮断により生じる交通渋滞の緩和や踏切事故の解消などを目的に、2003年1月に着工。近鉄奈良方面(下り線)は2010年5月に高架切替えを済ませており、今回の上り線高架化により、9カ所の踏切が廃止となる。
上り線高架切替えにともない、若江岩田駅と河内花園駅では当面の間、上り線ホームへは仮設階段や仮設エレベーターを利用することになる。両駅とも、高架切替え後に実施するホーム拡幅工事に合わせてエスカレーターを設置する予定だという。
また、高架化が完了する9月21日から、東花園駅発着の一部区間で旅客運賃を変更することも発表された。高架化によって同駅の中心位置が東方向へ移動し、運賃の算定に用いる営業キロが布施駅起点で現行の5.6kmから5.8kmへと変わることが理由とのこと。
変更後の運賃は、興戸~東花園間の普通旅客運賃(大人・片道)が現行より70円安い490円。山田川・近鉄郡山~東花園間は現行より40円安い400円となる。普通旅客運賃は迂回する経路を除き、値上げになる区間はない。定期旅客運賃(大人・1カ月)では、河内小阪~東花園間が現行より570円高い6,970円に。近鉄奈良~東花園間は現行より480円安い1万5,250円となる。