エプソンは5月19日、ビジネスプロジェクタ市場向けに今夏投入する新モデルの発表を行った。すべてのモデルに3LCDを搭載し、白はハッキリと白く、カラーにおいても明るく高い色の再現性を有しているのが特徴だ。
(エプソンのプレスリリース)
■会議のワークフローをサポートする「エプソンのインタラクティブプロジェクター」『EB-1430WT』など
■指によるタッチで直観的な操作が可能、電子黒板機能内蔵『EB-595WT』
■フルカラーコンテンツを圧倒的な明るさで鮮やかに投写。WUXGA、10,000lm『EB-Z10000U』など
2014年夏に投入するビジネスプロジェクタ新製品を発表するエプソン販売 取締役 販売推進本部長の中野修義氏 |
中野氏は成長の見込まれるビジネスプロジェクタ市場において、「インタラクティブオフィス」「インタラクティブ文教」「高光束」の3領域に注力すると語った |
インタラクティブオフィス用途2製品
昨今、オフィスワークのスタイルが変化を遂げ、会議室やミーティングスペースにもデジタル化の波が押し寄せている。そんな中で注目を集めているのが、インタラクティブ機能を有したプロジェクタだ。
今回発表されたビジネスプロジェクタ「EB-1430WT」「EB-1420WT」は、PCの接続を必要とせず、壁面やボードに電子ペンで書き込める「ホワイトボード機能」、投影面でPC操作や書き込み・データ編集が可能な「PCインタラクティブ機能」を搭載。従来モデルで要望の高かった「ホワイトボード機能」での書き込み編集に対応させ、利便性が高まった。また、板書枚数も50枚までサポートしている。「EB-1430WT」においては、電子ペンに加えて指でも直接板書が行える「指deタッチ操作」を盛り込んだ。会議やミーティングの参加者が、ダイレクトに板書を編集することが可能になった。
従来モデルでも好評を博していた、遠隔地との板書共有機能「共有ホワイトボード機能」は、「EB-1430WT」「EB-1420WT」ではPCレスで実現できる。最大15台(プロジェクタ/PC/タブレットなどの累計)まで接続し、同じ画面の閲覧はもちろん、書き込みやデータ編集を行うことが可能となっている。
板書した画面はPDFやPNG形式のデータとして、社内サーバーやUSBメモリに保存できるほか、PCを使わずにメール送信が可能。本モデルでは、Gmail、Yahoo! Mailにも対応し、独自のメールサーバーを持たないSMBやSOHOといったユーザーにとっても使い勝手が向上している。
指deタッチ操作にも対応。学校特有の曲面黒板にもピタッと描画
インタラクティブ文教用途に投入される「EB-595WT」は、上記「EB-1430WT」と同じく「指deタッチ操作」に対応しているほか、電子黒板としての活用を踏まえ、書画カメラやDVD/Blu-rayドライブなどとの連携もサポート。映像を投影しながら、その上に板書するなど、既存の教材とコンテンツを活用できる。また、付属ソフトウェア「EasyMP Multi PC Projection」を使用することで、最大50台のデジタルデバイス(タブレットなど)を接続し、複数端末の画面を同時に投影(2画面、4画面)することが可能となっている。
こちらがインタラクティブ文教用途に投入される「EB-595WT」。写真はプロジェクタからWindowsタブレットマシンを操作しているところ |
ご覧のように4画面分割でスクリーンに投影することも可能。比較学習などの用途での活用が期待される |
高光束セグメントにはハイエンドモデルをラインナップ
イベント会場やコンサートホールなど、より大画面、より高画質、さらなるクオリティ向上が求められる高光束セグメントの製品では、フルカラーでの明るさ10,000ルーメン、コントラスト比15,000:1を実現した「EB-Z10000U」を筆頭に、8製品が発表された。
3LCDならではの色再現能力、再生映像のクオリティを高めるDCDiチップの搭載、より滑らかで自然なフレーム補間技術、ぼやけた画像も細部までクリアに表現する超解像技術など、エプソンの技術がふんだんに搭載されているのが特徴だ。
多彩なオプションレンズをラインナップすることで、超短焦点~長焦点までカバーし、幅広い設置環境にも対応している。また、2台をスタックすることで容易に20,000ルーメンを実現できるほか、専用のランプを用いて縦長の画面投写を可能にするなど、プロフェッショナルユースでも満足のいく性能を有している。