エアアジア(本社:マレーシア)は5月後半から、警察機関の国際組織であるインターポールのI-Checkitシステムを試験的に導入する。航空会社として初めての試みとなる。
すべての国際線に導入
同システムは、乗客のパスポートをインターポールの「パスポート盗難・紛失管理(Stolen and Lost Travel Documents:SLTD)データベース」と照合するというもの。乗客のパスポートが盗難・紛失パスポートとして登録されているかどうかを瞬時に確認することで、盗難・紛失パスポートを使った国際線への搭乗を防ぐことができるという。
照合されるデータはパスポート番号、パスポートの種類、国コードのみで、個人情報がインターポールに送信されることはない。また、同社が行うのはデータの照会のみで、データベースに直接アクセスすることもないという。
現在、乗客のパスポートとインターポールのSLTDデータベースとの照合を制度的に行っている国は10カ国に満たない。同システムはこうした安全性の抜け穴を埋めるために開発されたもので、同社は、自社のチェックインシステムに同システムを組み込む初の航空会社となる。同社が運営するすべての国際線について、同システムを導入するという。
また、エアアジア・グループのトニー・フェルナンデスCEOは、「今回の提携は乗客の安全性を高めるものであり、低価格を提供するという当社の姿勢を保ちつつ、同時により高い信頼性を確保するものです」と述べている。