NTTドコモは14日、2014年夏モデルのAndroidスマートフォン「GALAXY S5 SC-04F」(サムスン電子製)を発表。5月15日より販売を開始する。
GALAXY S5 SC-04Fは、水や油をはじく特殊なフッ素加工を施した、5.1インチのフルHD有機ELディスプレイ(1,080×1,920ドット)を搭載。寸法・重量は約73(W)×142(H)×8.3(D)mm・約147g。カラーバリエーションはホワイト、ブラック、ピンクの3色。高速オートフォーカスなど多彩な機能を備えた約1,600万画素カメラや指紋センサー、心拍数センサーなど、独特の機能が満載で、GALAXY Sシリーズとして初めて防水防塵性能を備えた点も大きな特徴となっている。
今回ドコモでは夏モデルのポイントとして、LTEの高速データ通信ネットワーク上で音声通話を実現する「VoLTEへの対応」と並んで「電池の急速充電・節電機能」を挙げているが、GALAXY S5は他の端末にはない節電機能も盛り込んでいる。それが「ウルトラ省電力モード」だ。本稿では、このウルトラ省電力モードについて詳しく解説する。
「ウルトラ省電力モード」利用で電池消費は50%低減、バッテリ持続時間は約10時間向上
ドコモとしての節電機能は「非常用節電機能」として、今回の夏モデルのスマートフォン全機種が対応している。実際の名称は端末を提供するメーカーによって異なるが、GALAXY S5だと「緊急時長持ちモード」として搭載されている。同機能は、緊急事態の際に画面をモノクロにして、バックグラウンド通信などを停止することで電池を長持ちさせる機能。GALAXY Jから日本発信の機能として搭載されたものが、各社の端末に広がったかたちだ。GALAXY S5の緊急時長持ちモードは、通常では電池残量が15%になるか、電源ボタン長押しの電源メニューから設定でき、電池残量が15%になっても3日間バッテリが持続するという仕様となる。
今回GALAXY S5の独自機能として搭載されるのが「ウルトラ省電力モード」だ。同機能は、普段の利用でバッテリを節約したい場合などに利用することを想定して搭載したもの。会社員や学生など、仕事中・授業中などでスマートフォンが利用できず、昼休みや始業前・終業後にしか使わないという人は多い。車移動が多い人も、スマートフォンを使わない時間が長くなる。そうしたときに活躍するのがウルトラ省電力モードだ。
具体的な動作としては、同機能を設定すると、アプリなどのバックグラウンド通信を無効化し、ディスプレイ表示がモノクロになる。これらの設定により、バッテリ消費を抑えることができる。
ドコモの計測では、画面オフの状態で放置した場合、ウルトラ省電力モードに設定することで、電池消費を50%抑えることができたという。さらに、実使用時間シミュレーションでは、バッテリ持続時間が約10時間(15%)向上。実際にブラウザやメール、SNSを70分使用した実使用時間では、電池残量が通常利用時と比較し約10%多かったという。
ウルトラ省電力モードは、通知領域をスライドで表示させ、ショートカットから簡単に設定できる点がポイント。前述した仕事中・授業中や車移動の時などに素早く設定可能だ。 ドコモ発表の仕様では、GALAXY S5の連続待受時間は、約440時間/約500時間/約440時間(LTE/3G/GSM)となっている。これでも十分な駆動時間だが、ウルトラ省電力モードをうまく活用することで、さらに長時間利用することもできそうだ。
(執筆:三谷真)