「ヘッドライツ」のPVで、母親のデビー・ネルソンさんに謝罪の意を表しているエミネム (C)BANG Media International

米ヒップホップMCのエミネムが母の日の11日、「ヘッドライツ」の公式PVを公開し、長年確執のあった母親に謝罪している。

「ヘッドライツ」の公式PVには、母親のデビー・ネルソンさん似の女性を抱擁する映像を盛り込み、長きにわたるお互いの確執に対して謝罪の意を表している。映画監督のスパイク・リーが監督したこのPVには、エミネムことマーシャル・マザーズが自分の子供の頃のフォトアルバムをめくる様子も含まれている。

「ヘッドライツ」は、昨年リリースされた12枚目のアルバム『ザ・マーシャル・マザーズ・LP2』に収録されているネイト・ルースとフィーチャリングした1曲で、歌詞で活動初期の「クリーニング・アウト・マイ・クローゼット」(2002年)の歌詞でドラッグ中毒の母親のせいで病気になったこと責めたことにふれ、エミネムは次のようにラップしている。

「俺は怒りに任せて自分の発言で誰を傷つけることになるかも考えずにいたんだ。俺の歌詞で母親が最悪な非難の矢面に立ったんだ。でも俺は頑固だからこじれるとこまでこじれさせちまった。クローゼットを整理するぜ。他の曲でも辛くあたったけど、でも俺は嫌ってなんかいないんだ。だっておふくろ、あんたは今でもきれいだよ。だって俺のおふくろだからさ」

長年にわたってって母親と確執が続いていたエミネムは、自叙伝的歌の中で何度か辛い子供時代のことを歌っていた。デビーさんは、1999年に自身が薬物の常習者だという内容の歌詞で名誉毀損されたということで1,000万ドル(約10億円)の損害賠償を求めてエミネムを訴える。その結果、2万5,000ドル(約250万円)の支払いを受け取ることになるが、その内の2万3,000ドル(約230万円)が弁護料に支払っていた。

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