東京都目黒区恵比寿ガーデンプレイス内の東京都写真美術館で、日本の宗教文化や民間信仰をテーマとした展覧会「平成26年度東京都写真美術館コレクション展 スピリチュアル・ワールド」が開催される。期間は5月13日~7月13日まで。料金は一般500(団体400)円、学生400(同320)円、中高生・65歳以上250(同200)円。

横尾忠則《皆は一人のために 一人は皆のために》1993年

宗教・信仰と視覚表現の接点をさぐる

土門拳〈古寺巡礼〉より《法隆寺東院夢殿観音菩薩立像(救世観音)面相》1972年

同展では近代化の過程で失われていった日本の信仰や、目に見えないものや日常を超えたものの存在を感じとる感性、神仏を畏れ敬う意識、生きている者と死者の関わり合いを大切にする死生観などをテーマに、同館が所有する3万点のコレクションの中から、写真作品や映像作品、資料をセレクト。日本の宗教文化や民間信仰と視覚表現の接点をさぐるとともに、スピリチュアルな世界観を背景に独自のヴィジョンを追求してきた写真家・美術家たちの作品表現を紹介する。

出品作家は、渡辺義雄氏、石元泰博氏、鈴木理策氏、山城知佳子氏、東松照明氏、土門拳氏、土田ヒロミ氏、石川直樹氏、内藤正敏氏、奈良原一高氏、藤原新也氏、横尾忠則氏、三好耕三氏ほか。日下部金兵衛氏「蒔絵アルバム・明治風景写真帖」より《京都伏見稲荷大社》、土門拳氏「古寺巡礼」より《法隆寺東院夢殿観音菩薩立像(救世観音)面相》、横尾忠則氏《皆は一人のために 一人は皆のために》、三好耕三氏「湯船」より《恐山 青森》などが展示される。

なお、5月23日、6月13日、27日、7月11日の各日14時から、担当学芸員によるフロアレクチャーも開催。そのほかの関連イベントに関しては、決定次第ホームページで発表されるとのこと。