ダイハツ工業は10日、発売前の新型「コペン」にいち早く乗れるファン向け特別先行試乗会「新型コペン FIRST TEST DRIVE」を、神奈川県の「TOYO TIRES ターンパイク」にて開催した。
新型「コペン」は6月に発売予定の軽オープンスポーツカー。高い走行性能に加え、ドライバーとクルマの新しい関係性の構築をめざし、「骨格+樹脂外板」という新しい構造を実現している。新骨格構造「D-Frame」や内外装着脱構造「DRESSFORMATION」などの新技術も採用されるという。
「新型コペン FIRST TEST DRIVE」は、事前に公式プレサイトにて募集を行い、選ばれた参加者100名限定の特別なイベントとして開催された。新型「コペン」(外装にカモフラージュを施した試乗用車両)が約20台用意され、「TOYO TIRES ターンパイク」を貸し切っての試乗体験も行われた。新緑の季節の箱根を、さっそうと走り抜ける新型「コペン」。オープンスポーツカーならではの走りを体感でき、参加者も満足げな様子だった。
ビューラウンジの1階は「COPEN工房」として、新型「コペン」が展示されたほか、フォトギャラリーも展開。2階では参加者とダイハツ工業の開発者、モータージャーナリストらによる座談会「COPENミーティング」が行われた。
座談会に参加した新型「コペン」開発責任者(チーフエンジニア)の藤下修氏(ダイハツ工業技術本部製品企画部次長)は、「新型コペンに乗っていただくと、3気筒ターボのエンジンで、ライトウェイトスポーツカーらしく軽やかに走れます。ターンパイクの上り下りでも、それを感じてもらえたのではないかと思います」と述べた。
モータージャーナリストの竹岡圭さんは、新型「コペン」について、「軽自動車の枠にとらわれない、仕上がりの良いスポーツカー。でも軽だから価格的にもサイズ的にも使いやすいところもあるし、軽で作ってくれて良かったなと思っています」とコメント。同車は空力性能にもこだわっているとのことで、「空気の巻込みがないし、隣の人とも普通に話せるんですよ。手頃なスポーツカーなのに空力性能のことも考えられていて、うまくできているなと感動しました」と話していた。
また、参加者から寄せられた「初代コペンのデザインをなぜ踏襲しないのか?」の質問に、藤下氏は「明らかな挑戦だからです」と回答。「キープコンセプトは簡単です。でも今回、将来のダイハツを背負う若いエンジニアにいろいろ挑戦してもらい、さまざまなアイデアを生み出してもらいました。挑戦していかないと会社は存続しない。だから車会社として新しい価値を作る必要があるのです」と述べた。新型「コペン」を知り尽くす藤下氏らのトークに、参加者も真剣に耳を傾けていた。