日本ギガバイトは、Intelの次世代チップセット「Intel Z97/H97 Express」シリーズを搭載するマザーボード新製品群を一斉発表した。5月11日より順次発売する。LGA1150のCPUに対応し、第4世代Coreの"Haswell"はもちろん、今週末の店頭販売解禁が予想される"Haswell Refresh"を搭載できる。さらに、2014年末から2015年はじめに登場するといわれる第5世代Core "Broadwell"もサポートするという。

今回、日本市場向けに発表となった製品ラインナップは、品質規格Ultra Durableに準拠するスタンダードシリーズが10モデル、ゲーマー向けの高性能を特徴とするG1 GAMINGシリーズが9モデル、オーバークロッカー向け高性能を特徴とするOCシリーズが2モデル、そして今世代からの新規シリーズとして追加された"超"高品質を特徴とするBLACK EDITIONシリーズが3モデルの計24モデル。

日本ギガバイト社長で、台湾GIGABYTE本社のマザーボードビジネス担当Vice Presidentも兼任するHenry Kao氏。今回の9シリーズを起爆剤に、日本国内でのシェアNo1を狙うと宣言

インタフェースとして新たに、10Gbps対応のSATA Expressと、10Gbps対応のM.2をサポートしており、下位の一部モデルを除き、これらの高速インタフェースを利用できるコネクタを実装している、また、9シリーズ全モデルを対象に、Google Chromium OSの利用が可能で、ドライバ類などを統合済みのGIGABYTE版Chromium OSのダウンロード提供を既に開始している。

10Gbps対応のSATA Expressをサポート

10Gbps対応のM.2コネクタ。小型高速SSDモジュールを搭載できる

スタンダードシリーズ

スタンダードシリーズでは、全モデルで同社の品質規格「Ultra Durable」に対応した。上位モデルではSATA ExpressやM.2コネクタも搭載し、独自の高性能オーディオ機能、ゲーム用ネットワーク、金メッキ端子など、スタンダードシリーズとはいえハイエンドモデル並の仕様を盛り込んでいる。

スタンダードシリーズの主力モデル「GA-Z97X-UD5H」

Z97搭載でMini-ITXの「GA-Z97N-WIFI」

モデル名 店頭予想価格 規格 チップセット CPU/VRMフェーズ数 M.2スロット SATA Expressスロット
GA-Z97X-UD7 TH \28,000前後 ATX Z97 8 ×
GA-Z97X-UD5H \20,000前後 ATX Z97 12
GA-Z97X-UD3H \16,000前後 ATX Z97 4+4
GA-Z97X-SLI \15,000前後 ATX Z97 4
GA-H97-D3H \11,000前後 ATX H97 4
GA-H97-HD3 \10,000前後 ATX H97 4 × ×
GA-Z97M-D3H \14,000前後 Micro ATX Z97 4 × ×
GA-H97M-D3H \10,000前後 Micro ATX H97 4 × ×
GA-Z97N-WIFI \16,000前後 Mini-ITX Z97 4 × ×
GA-H97N-WIFI \14,000前後 Mini-ITX H97 4 × ×

G1 GAMINGシリーズ

ゲーマー向けに特化したシリーズで、今世代では特にオーディオ機能を強化。ゲーム中に鮮明かつ超リアルな効果音を体験できるGIGABYTE AMP-UP技術や、高級オーディオコーデックチップを採用している。Killer/IntelのDual Gigabit LANなど、ネットワーク機能も充実。

「GA-Z97X-Gaming 7」はオーディオにもこだわったゲーミング上位モデル

参考出典の「G1 Sniper Z6」。今回のタイミングでは発売とならないが、追って9シリーズの「Sniper」モデルも投入予定だ

オンボードアンプや高級オーディオコーデックなどオーディオ関連が豪華なのも特徴。上位モデルだと、オーディオブロックがLEDライトアップされるギミックまで備える力の入れよう

ハイエンドモデルでは、ヒートシンクが標準で液冷対応にもなっている

モデル名 店頭予想価格 規格 チップセット CPU/VRMフェーズ数 M.2スロット SATA Expressスロット
GA-Z97X-Gaming G1 \46,000前後 ATX Z97 8 ×
GA-Z97X-Gaming GT \37,000前後 ATX Z97 8 ×
GA-Z97X-Gaming 7 \20,000前後 ATX Z97 8
GA-Z97X-Gaming 5 \17,000前後 ATX Z97 8
GA-Z97X-Gaming 3 \14,000前後 ATX Z97 4+4
GA-H97-Gaming 3 \13,000前後 ATX H97 4+4
GA-Z97MX-Gaming 5 \17,000前後 Micro ATX Z97 4
GA-H97M-Gaming 3 \12,000前後 Mini-ITX H97 4 × ×
GA-Z97N-Gaming 5 \17,000前後 Mini-ITX Z97 4 × ×

OCシリーズ

オーバークロックに特化したシリーズで、液体窒素を用いるようなプロ用途にも対応できる設計が施されている。PCIe x16カードやメモリを挿したままでも電源供給をON/OFFでき、パーツごとのボトルネックチェックに便利な「OC PCIe/DIMM Switch」や、ボード上のボタンだけで簡単にOC設定ができる「OC Touch」など、一般ユーザーの用途でも便利に活用できる機能も備えている。

前世代に引き続き、今回も"ガチ"オーバークロック向け仕様のOCシリーズ

同社のOCラボでは、既に世界記録を塗り替えるオーバークロックの成果が出ている

「GA-Z97X-SOC Force」。バックパネル側だけでなく、SATAポート側にもUSBポートが設置してあったのが少し面白い。"まな板"で組んでOCチャレンジ中に、裏側(バックパネル側)に手を回してUSBを使うのは不便だろ? ということで、ここにもUSBポートが設けられたそうだ

モデル名 店頭予想価格 規格 チップセット CPU/VRMフェーズ数 M.2スロット SATA Expressスロット
GA-Z97X-SOC Force \30,000前後 ATX Z97 8 ×
GA-Z97X-SOC \27,000前後 ATX Z97 4 ×

BLACK EDITIONシリーズ

今回の9シリーズ・マザーボードから新設されたのが、この「BLACK EDITION」だ。もともとUltra Durable規格などで品質面にこだわってきた同社だが、BLACK EDITIONでは、さらなる高品質を追求した。

ゲーミング向けのBLACK EDITION、「GA-Z97X-Gaming G1 WIFI-BK」

スタンダード向けのBLACK EDITION、「GA-Z97X-UD5H-BK」

BLACK EDITIONでは、出荷するマザーボードの品質チェックにおいて、一般的な抜き取りチェックではなく、すべての個体を対象に品質チェックを実施したうえで出荷する体制をとっている。同社の台湾工場には新たにBLACK EDITION専用のテスト設備も整えられ、全マザーボードが計168時間、ちょうど1週間に相当する期間の負荷テストを受ける。また製品パッケージには、高品質を証明する同社責任者の名入り証明書と、延長保証など各種特典が得られるBlack Editionメンバーグラブに加入できるVIPユーザーカードも同梱する。

専用設備までつくって全数テストを実施した上で出荷する「BLACK EDITION」。テスト証明書とVIP待遇のサービスが受けられるユーザーカードも同梱

モデル名 店頭予想価格 規格 チップセット CPU/VRMフェーズ数 M.2スロット SATA Expressスロット
GA-Z97X-Gaming G1 WIFI-BK \48,000前後 ATX Z97 8 ×
GA-Z97X-UD5H-BK \22,000前後 ATX Z97 12
GA-Z97X-UD3H-BK \18,000前後 ATX Z97 4+4

なお冒頭でも触れたが、GIGABYTEの9シリーズマザーはすべて、GIGABYTE版Chromium OSの利用が可能。現在英語版のみ提供だが、多言語対応も進めていきたいとしていた

ほか今回の製品群に関するソフトウェア面では、クラウド系のサービスを一元管理して利用できる「GIGABYTE Home Cloud」ユーティリティも提供する