Kantar World Panelによれば、2014年度第2四半期(2014年1月-3月)における各国のスマートフォン販売データで、Appleが好成績を収めていることが明らかになった。特にヨーロッパ、日本、オーストラリア市場で好調だったようだ。
Kantar Worldpanel ComTechのDominic Sunnebo氏によれば、Appleは2014年最初の四半期、主にiPhone 5s が好調だったことで、ヨーロッパ、日本、オーストラリアで販売を伸ばしているとのこと。他方、MicrosoftはエントリーレベルのNokiaモデルがローエンドのMotorola、LG、SamsungのAndroidスマートフォンとの競争に直面し、苦しいスタートとなったと述べている。
Appleは特に日本での成功が著しく、前四半期で販売されたスマートフォンのうち、NTTドコモでは42% 、KDDIでは59%、ソフトバンクモバイルでは81%がiPhoneとなった。ソフトバンクは、孫正義代表が先日行われた決算発表会の席上でスマートフォン・携帯電話の新モデル発表会について、当面の間、実施しない考えを表明したが、販売の実績の8割以上がiPhoneともなれば、無理からぬ判断とも言えよう。日本国内での2014年1-3月期のOS別シェアは、iOSが57.6%で、 Androidは41.5%となっている。ヨーロッパでのシェアは、Androidが70.7% で、iOSは19.2%となっているので、日本ではiOSがかなり健闘していると言える。ちなみに、日本の消費者がiPhoneを選ぶ理由として筆頭に挙げているのは「iPhoneのデザイン(30%) 」で、それに「LTEの性能(29%) 」、「信頼できる(24%)」が続いている。
さらにSunnebo氏は、日本での「Apple愛」とも言える人気は衰える様子ないとコメントしている。日本最大のキャリアであるNTTドコモからiPhoneが発売されてからすでに数カ月が経つが、それでも同キャリア内の販売の40%以上をiPhoneが占めていると指摘した上で、iPhoneの好調さはiPadにも波及しており、日本でのiPhoneユーザーの4分の1がiPadも所有しると続ける。同氏によれば、ヨーロッパや米国と市場と比較して、日本におけるスマートフォンの浸透率は低いとのことで、日本はAppleにとって引き続きキーとなる市場であると予測される。
昨日、KDDIの2014年夏モデルの発表が行われ、これに続き14日にNTTドコモの新端末発表会が行われるが、ソフトバンクも含め、iPhoneに一矢を報いることができるような機種が登場するのか注目したいところである。