日本創成会議の人口減少問題検討分科会(座長・増田寛也元総務相)は8日、「全国1800市区町村別・2040年人口推計結果」を発表した。それによると、地方から大都市圏への人口流出がこのまま続くと、2040年には896の自治体で20~39歳の女性が半減し、将来的には自治体が消滅する可能性があると予想している。

同分科会は、国立社会保障・人口問題研究所が2013年に発表した将来推計人口を基に、20~39歳の女性の数を試算。地方から大都市圏への人口移動が収束しないと仮定したところ、2010年から2040年にかけて女性の数が半数以下となる「消滅可能性都市」は896自治体、全体の49.8%となった。このうち、2040年時点で人口が1万人を切る市町村は523自治体(29.1%)に上った。

20~39歳の女性人口の減少モデル(出典:日本創成会議Webサイト)

都道府県別に見ると、消滅可能性都市が8割以上になるのは青森県、岩手県、秋田県、山形県、島根県の5県。5割以上は24道県となった。大都市圏では、大阪市西成区、同大正区、東京都豊島区などが消滅可能性都市とされている。

また、大都市では高齢化が進むとも予測。特に東京圏の千葉県西部、埼玉県東部・中央部、神奈川県北部は、2040年には75歳以上人口が2010年の100%以上増加し、高齢化が一挙に進むと見込んでいる。