5月3日~5日の3日間にわたって、徳島市で開催されたアニメイベント「マチ★アソビvol.12」で、アニメ『おへんろ。』初のステージイベントが開催され、声優で「TEAM OHENRO」メンバーである高野麻里佳(めぐみ役)、山下七海(まお役)、江原裕理(ちわ役)らが登場した。

左から「TEAM OHENRO」の山下七海、江原裕理、高野麻里佳

『おへんろ。』と聞いて首を傾げた人も多いはず。この『おへんろ。』、徳島にスタジオを構えるアニメーション制作会社ufotableの若手社員が地元密着の企画として発案し、徳島新聞での週刊連載を経て、岡山放送、テレビ愛媛、高知さんさんテレビ、ケーブルテレビ徳島の四国近県で放送が始まった“四国発”の企画番組。番組は四国八十八箇所の札所を巡る実写映像に、めぐみ、ちわ、まおたち3人の少女のアニメーションを合成するという非常に実験的な作りとなっている。

『おへんろ。』に出演する「TEAM OHENRO」のメンバーは、4月1日からマウスプロモーションに所属したばかりの期待の新人声優・高野麻里佳と、アニメ『Wake Up Girls!』久海菜々美役でブレイクした山下七海、そして本作がデビュー作である完全新人の江原裕理の3人。本作の仕掛け人であるufotableの近藤社長が明かしたところによれぱ、江原はufotableが九州小倉に5月17日にオープンするエンターテイメントカフェ「マチ★アソビカフェ」にアルバイトとして応募し、そこからトントン拍子で本作出演が決まったという。

トークはufotable近藤光社長が経緯を語りながら進行

江原自身も「自分でもびっくりです……!」と驚きを隠せない様子。5月3日に放送がスタートした『おへんろ。』だが、山下は「1カ月前に徳島にイベントで来た時にやることを知りました」、高野も「私も一ヶ月前にやりたい? って聞かれて、やりたいって言ったら今ここにいます」と、通常では考えられない急ピッチのライブ感で進んでいることがよくわかる。

実写へのアニメの合成という特殊なアフレコについては、高野が「ここで発言、みたいなタイミングとか全く無視してやりました(笑)」と発言すると山下も「そこにさらにアドリブとか入れるもんね」と、かなり自由に収録している様子が伺えた。江原はその日生まれて初めてアフレコスタジオに入ったとのことだった。

『おへんろ。』主題歌「千と二百の物語」のライブ初披露も

ステージでは番組オープニングテーマ「千と二百の物語」のライブステージも。まだ一番しか曲ができていないとのことで、振付も自分たちで3日前に考えたという手作り感あふれる様子。高野が「ななみんはライブとかやってるんですけど、私たちはステージで歌うの初めてなんです!」と語ると、江原も「ガクガクしました……!」と、初めてのステージと客席の近さに緊張しきりの様子だった。

ステージの終わりには、高野が「一カ月前に話を聞いて以来トントンと進んできた『おへんろ。』ですが、このアニメに参加して色々経験させて頂いて、みんなで作っていくことができる番組なので、楽しんでいきたいと思っています。これからの活躍を期待して頂きつつ、よろしくお願いします!」とあいさつ。江原は「皆さんの前に出るのが初めてでどうしようと思っていましたが、皆さん温かい人ばかりでよかったです。これからも頑張りますのでよろしくお願いします!」と伝えた。最後は山下が「今日はこんなにたくさんの方が足を運んでくださってありがとうございました。不思議な運でこの作品に出ることになりましたが、皆さんが支えてくれるならがんばれると思うので、これからもよろしくお願いします!」と締めくくっていた。

ufotable近藤社長も「聖地巡礼としては、お遍路って世界最古のスタンプラリーで、これ以上ぴったりな物はないと思います」と、『ガールズ&パンツァー』のような地域密着型の聖地巡礼コンテンツ化にも意欲を見せる本作。ファミ通コミッククリアでのコミック連載が始まるなど、『おへんろ。』は今後さらに大きな展開を見せそうだ。