百貨店大手のJ.フロントリテイリングと高島屋は1日、2014年4月の売上高(速報、既存店ベース)を発表した。それによると、4月は消費増税による駆け込み需要の反動減で2社ともに前年を下回った。
J.フロントリテイリングの百貨店事業の売上高は前年同月比15.3%減。大丸松坂屋百貨店合計の売上高は同15.3%減となった。4月は、宝飾品やラグジュアリーブランドなどを中心に駆け込み需要の反動減が出たことにより、大幅に減少した。ただし減少幅は、月初め2週間は前年比約2割減まで落ち込んだものの、第3週は約1割減、第4週は1ケタ減と、縮小傾向にあるという。
高島屋単体および国内百貨店子会社の売上高は前年同月比13.6%減。商品別に見ると、3月に大きく売上を伸ばした高額品の宝飾品(同社分類による18店舗ベース、以下同)や特選衣料雑貨、食堂を除く商品群が前年を下回った。なお、3月からの累計では食料品を除く商品群で前年比プラスとなった。
店舗別では、高額品の売上比率の高い大型店の大阪店・京都店・日本橋店・横浜店や、テナント導入に伴い売場面積が約3割減った大宮店が伸び悩んだ。一方、外国人観光客が多い新宿店や、日用品の売上比率が高い郊外店・地方店の泉北店・立川店・柏店・高崎店は、比較的小幅な減少にとどまった。