日本政策金融公庫は30日、2013年度の創業融資実績(創業前および創業後1年以内)を発表した。それによると、2013年度の融資企業数は前年度比18%増の2万2,800件、融資額は同37%増の1,821億円となり、ともに2年連続で増加した。融資企業数としては7年ぶり、金額では9年ぶりの高水準となる。

景気回復や国の創業支援政策の相乗効果により、積極的な設備投資を行う創業者が増えたことなどが反映されたとみられる。

女性、シニア(55歳以上)、若者(30歳未満)への融資についても、前年度比23%増の8,730件に増加。内訳は、女性層が同24%増の4,630件、シニア層が同38%増の2,283件、若年層が同6%増の1,817件となり、女性層への融資は創業融資全体の約2割を占めた。同社によると、女性の社会進出が求められていることを背景に、趣味や経験を活かした分野の創業が増えているという。

女性、シニア、若者への創業融資実績(出典:日本政策金融公庫Webサイト)

一方、創業融資全体の約1割に当たるシニア層は、これまでの就労経験を活用した経営コンサルタントなどの創業や、介護業をはじめとしたソーシャルビジネスの創業が増加している。

同社は、2014年度から創業専用相談ダイヤル「創業ホットライン」の開設や、休日に無料で創業相談ができる「ビジネスサポートプラザ」を3カ所(札幌市、仙台市、福岡市)増設するなど、支援体制の強化を図り、今後も積極的に創業企業を支援していくという。