厚生労働省は30日、2014年3月の毎月勤労統計調査(速報、事務所規模5人以上)を発表した。それによると、3月の現金給与総額(1人平均)は前年同月比0.7%増の27万6,740円となり、3カ月ぶりに増加した。ただし、名目の賃金指数を消費者物価指数で割って算出した実質賃金指数(現金給与総額)は、同1.3%減と9カ月連続で低下した。
基本給などを示す「所定内給与」は、前年同月比0.4%減の24万656円と22カ月連続の減少。残業代などの「所定外給与」は、同4.8%増の2万123円と12カ月連続の増加。所定内給与と所定外給与を合わせた「きまって支給する給与(定期給与)」は、前年同月と同水準の26万779円。ボーナスなどの「特別に支払われた給与」は、同14.8%増の1万5,961円となった。
現金給与総額を就業形態別に見ると、一般労働者は前年同月比0.8%増の35万2,962円、パートタイム労働者は同0.3%減の9万3,494円だった。
総実労働時間(1人平均)は前年同月比0.4%増の143.8時間で、うち、所定内労働時間は同0.1%減の132.3時間、所定外労働時間は同7.4%増の11.5時間。製造業の所定外労働時間は同12.7%増の16.9時間、季節調整値では前月比2.7%増だった。
常用雇用者数は前年同月比1.0%増。うち、一般労働者は同1.2%増、パートタイム労働者は同0.8%増となった。