メルセデス・ベンツ日本は、同社の最高級クロスカントリービークル「Gクラス」に6輪駆動のドライブトレインを搭載した特別仕様車「G 63 AMG 6×6」を発表した。軍用車両や防弾仕様車の技術を各所に採用した究極のオフローダーとなっている。

メルセデス・ベンツ「G 63 AMG 6×6」

同限定車は、35年におよぶ「Gクラス」の歴史において、世界各国の軍用車両や防弾仕様車などの開発を通じて培った特殊車両技術を惜しみなく投入し、究極のオフロードモンスターとした。6つの駆動輪と5つのディファレンシャルロックの採用、アクスルやサスペンションの最適化、タイヤ空気圧調整システムの搭載などにより、砂地、岩場、水たまりといったあらゆる悪路を走破することが可能となっている。

6輪駆動のドライブトレインには、オーストラリア軍などに納入している軍用車両の技術を転用。センターコンソールの3つのスイッチを操作することで、急勾配や岩場など、あらゆる路面で最大のトラクションを確保する。また、防弾仕様車の技術をベースとした新開発「ポータルアクスル」の採用により、最低地上高460mm、渡河深度1,000mmと、「G 63 AMG」と比べて大幅に走破性が向上している。

さらに、乗用車としては世界で初めて、「タイヤ空気圧調整システム」を搭載した。運転席からスイッチ操作で6輪すべてのタイヤ空気圧を調整することが可能で、砂漠などやわらかい路面を走行する際、空気圧を減圧して接地面積を増やすことができる。エンジンは最高出力544PSのAMG5.5リットルV型8気筒直噴ターボを搭載。トランスミッションには素早いシフトチェンジを実現する7速ATを採用している。

同限定車は日本向けに2014年の生産枠5台を特別に確保し、8月31日までの期間限定で注文を受け付ける。同限定車の販売はアジアでは日本のみとなる。価格は8,000万円。