俳優の中井貴一が主演を務める映画『アゲイン 28年目の甲子園』(2015年1月公開)の映像が26日、初めて公開された。

映画『アゲイン 28年目の甲子園』

本作は、作家・重松清の新作書き下ろし小説を原作に、来年2月に『悼む人』の公開を控える大森寿美男監督がメガホンをとる作品。甲子園出場を逃した中年男たちが、東日本大震災でなくなったチームメイトの娘・美枝がきっかけで高校野球OB参加のアマチュア野球大会「マスターズ甲子園」を目指す物語で、中井は主人公の坂町晴彦を演じる。そのほか、甲子園の出場を逃す原因にもなったチームメイトの娘・美枝役に波瑠、元エースの高橋直之役に柳葉敏郎、事情を知りながら姿を消していた元マネージャーの立原裕子役に和久井映見らが名を連ねる。

今回初めて公開された映像は、メイキングカメラが収めた映像を中心に構成。冒頭、中井が「僕は正直野球の映画だと思ってないんです。"思い"の映画だと思っていて、甲子園にたどりつくまでのそれぞれの選手たちの思いがすごく大切で」と本作への思いを語る。甲子園球場ロケの場面では、本物のウグイス嬢の「1番、サード、坂町くん役、中井貴一くん」というアナウンスでキャスト陣が紹介され、プレイボールのサイレンで撮影開始。これに中井が「こんなとこ凝りすぎ(笑)」と突っ込むなど、現場の和やかムードを伝える。

また、中井貴一、柳葉敏郎、村木仁の3人による居酒屋トークでは、中井のセリフに思わず柳葉が吹き出してしまう。そのほか、波瑠と中井が撮影の合間に公園の遊具でふざけ合う心温まるシーンも。そして、最後は「かつて甲子園を目指したオヤジたちが今、人生のグラウンドに戻ってくる」という一文で締めくくる。撮影は昨年11月23日にクランクイン、クライマックスの野球シーンは実際に甲子園球場を使用して、12月21日と22日の2日間にわたって撮影された。


(C)重松清/集英社 (C)2015「アゲイン」製作委員会