大人も子供も大好きな"肉焼き料理"。しかし、家で作ろうとしてもなかなかお店のようにいかないのが悩み種……。そこで、「ゴールデンウィークのホームパーティや行楽でおいしい肉焼き料理を振舞いたい」と考える筆者は、2013年に"中心温度65℃焼き"を提唱し、一大ムーブメントを巻き起こした「肉焼き総研」の特別料理教室に潜入。家でもカンタンにできるおいしい肉焼き料理の作り方を教えてもらった。

損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命保険のアンケート調査によると、88.2%の人が「4月からの消費税増税が、家計や消費生活に影響がある」と回答。増税対策として、多くの人が「外食をなるべく控え、家食を増やそう」と考えていることが判明した。安い食材で料理のレパートリーを増やしたいと考えている人も多いようだ。

フルーツ入りの焼肉のタレを使うのがポイント

そんな中、今回参加した肉焼き総研の料理教室では、食物学の学術博士である佐藤秀美先生が肉の"漬け焼き"調理方法を伝授。この調理方法は、「カンタンなのに、低脂肪高タンパクの鷄のムネ肉や豚のかたまり肉がおいしく食べられる」のがポイント。焼肉のタレ(フルーツ入り)に漬け、もみ込んで焼いた肉の柔らかさとおいしさが解説された。

まずは、ストックにもアレンジにも効く「肉汁たっぷりローストポーク」。このメニューは、豚のかたまり肉を「漬け焼き」「65℃焼き」で、カンタンに失敗なく、ジューシーに調理する新しい肉焼きスタイルだ。



「肉汁たっぷりローストポーク」

材料(4人分)
豚のかたまり肉 約450g / 焼肉のタレ 1/2カップ

■つくり方

1.豚肉と焼肉のタレをビニール袋に入れてよくもみ込み、1時間ほど漬けておく。

2.オーブントースター(1200w)の受け皿にアルミホイルを敷き、1の肉を並べて焼く。片面15分、裏返して約15分 合計約30分。

焼肉のタレをもみこんだ豚肉は、オーブントースターで焼くこと30分。ローストポークの完成だ

裏返した後、表面が焦げそうになったら、アルミホイルをかぶせよう。また、1で残った漬けダレは、フライパンで煮詰めればソースになるので有効活用しよう。

食物学の学術博士である佐藤秀美先生のレシピでつくれば、ローストポークもジューシーに

オーブントースターを使うことで、"中心温度65℃焼き"が可能となる。さらに佐藤先生は、「焼肉のタレに含まれる糖・フルーツ・油の3成分の作用で、肉が柔らかくなります。中でもフルーツは有機酸が多く、肉の保水性を高めてくれるんですよ」と解説。今回、フルーツ入りの焼肉のタレを選んだのには、こういう狙いがあったのだ。

次に教わったのは、「肉汁たっぷりローストポーク」をアレンジした「ローストポーク生姜焼風アレンジ」。こちらも手早く完成するお役立ちレシピだ。

「ローストポーク生姜焼風アレンジ」

「肉汁たっぷりローストポーク」を使った「ローストポーク生姜焼風アレンジ」

材料(4人分)
ローストポーク(厚さ5mmの薄切り) 約400g / 玉ネギ(1cm幅) 大1個 / 焼肉のタレ 1/2カップ強 / おろし生姜 大さじ1 / 油 小さじ2

■つくり方

1.フライパンに油を入れて中強火で玉ネギの端に透明感が出るまで炒める。

2.1のフライパンに焼肉のタレとおろし生姜を入れ、玉ネギが半透明になるまで炒める。 3.2のフライパンにロースとポークを入れ、さっと炒め合わせる。

ローストポークは、玉ネギとさっと炒め合わせる程度にするのがコツ

調理時間は約10分で、受講した生徒も「あっという間にできた」と喜びの笑顔。肉の中心温度が65℃以上にならないよう、フライパンの中でサッと玉ネギと混ぜ合わせただけで完成した。確かに肉はしっとりとした仕上がりでおいしさ抜群だ。

肉汁があふれるほど柔らかくジューシーな仕上がりになる「肉焼き総研」直伝の肉焼き料理。みなさんもぜひ一度チャレンジしてみては?