4月24日、ANA羽田空港機体メンセンスセンター内で、ANAグループによる新制服発表会が開催された。同社の制服リニューアルは今回で10回目。また、前回から数えて10年目ぶりのリニューアルとなる。その制服発表会には、同社と所属契約を結ぶフィギュアスケートの羽生結弦選手が登場した。
オバマ大統領夫人愛用ブランドのデザイナーを起用
今冬から投入される新制服の課題は、「世界に向け挑戦し、変化を続ける」ANAブランドの思想をいかにデザインに落とし込むかだったという。その実現のために白羽の矢が立ったのは、アジアから世界に羽ばたき、NYで活躍中のデザイナー、プラバル・グルンさん。
グルンさんデザインの洋服は、今やオバマ米国大統領夫人や英国王室のキャサリン妃ら、多くのセレブリティに愛用されていることでも知られるトップメゾンだ。
羽生選手がボーイング777から登場!
また、今回の制服発表会には、ソチオリンピック、そして世界選手権と立て続けに金メダル獲得という目覚ましい活躍をみせ続けている羽生選手が参加するとあって、会場で彼の登場を待つ報道陣もひときわ色めき立っていた。
ANA取締役会長 伊東信一郎氏による開会挨拶、常務取締役執行役員 河本宏子さんによる制服コンセプト紹介後、いよいよ羽生選手の出番となると、カメラマン一同の集中力もぐんとアップ。ステージ脇に並ぶボーイング777型機の搭乗口から姿を現した羽生選手に向かって、一斉にフラッシュがたかれる。羽生選手はそれに対し、右手の拳を突き上げるおなじみの決めポーズで応えながら降りてきた。
いよいよステージに立った羽生選手は、司会の合図にあわせて、新制服を着用したモデルへ登場を呼びかける。「世界に挑戦し、変化し続けるANAグループの新しい制服です。どうぞ!」。
そこに現れたのは、「ラウンジスタッフ用」「地上旅客スタッフ用」「客室乗務員用」の3つのモデルを着用した男女モデルたち。ANA側は複数パターン制作の意図について、「これから空に飛び立つワクワク感、ラウンジでのくつろぎ、機内での優雅な気分」と、3つのシーンでの気持ちの切り替えを堪能してもらうためと説明する。
衣装が本番へのスイッチを入れてくれる
制服を見た羽生選手もほれぼれした様子で、「これまでとはイメージががらりと変わって、ブルーラインが強く印象に残るデザインになりましたね」と絶賛。司会者から、「羽生選手も試合ではいろんな衣装を着用されていますけど、衣装選びでこだわっていることはありますか?」と尋ねられると「はい」とうなずき、衣装に対する想いを語り始めた。
「衣装も表現の一部なので、必ず、表現したいことに合ったデザインを選んでいます。それに、曲調に合った衣装を選ぶこともとても大切。そうすることで、衣装に着替えた瞬間から、本番へのスイッチが入るんです」。
また、リニューアルに際してのコンセプトについての感想を求められると、「僕も世界に挑戦し続けているひとりとして、根底にある想いや信念は変わらずとも、常によい意味で変化し続けることは非常に大切だなと感じています」と回答。
新しいことに挑戦し続けるANAへの共感を表現すると同時に、羽生選手自身の今後の活躍についても、報道陣を大いに期待させてくれた。