米Appleの2014年度第2四半期 (2014年1月-3月)決算は、売上・利益ともにアナリストの予想を上回った。出荷台数が期待を下回った前期から一転、iPhoneが好調に売上を伸ばした。

3月期の売上高は456億4600万ドルで、前年同期比5%増。純利益は7%増の102億2300万ドル(1株あたり11.62ドル)。粗利益率は39.3% (前年同期は37.5%)だった。

製品別に見ると、iPhoneは出荷台数が4371万9000台で前年同期比17%増。3月期で過去最高の出荷台数だ。アナリストの予想の平均は3880万台だった。iPadは1635万台で同16%減。昨年(1947万7000台)並みという予想を大きく下回った。昨年の3月期に流通在庫を増加したのに対して今年は削減しており、その差が16%減という数字になったとAppleは説明している。財務部門担当バイスプレジデントのLuca Maestri氏によると、iPadのセルスルー(販売台数)は3%減だった。しかしながら、Androidタブレットが急速に伸びているのも事実であり、今後タブレット市場におけるiPadのシェアの推移が注目されることになりそうだ。Macは413万6000台で同5%増。400万台前後という予想を上回った。iTunes/ソフトウエア/サービスは、売上高45億7300万ドルで前年同期比11%増。サービスは堅調な伸びを維持しており、サービス事業とMacの売上高の差が着実に縮まっている。

地域別では、iPhoneの好調ぶりが報じられている日本が売上高39億6300万ドルで前年同期比26%増。中国の携帯最大手China Mobile (中国移動通信)のiPhone取り扱い開始で注目された中国市場は92億8900万ドルで同13%増。前期(29%増)に比べると伸びが小さい。また、日本と中国を除くアジア太平洋地域が26億2700万ドルで同17%減だった。

2014年度第3四半期(2014年4月-6月)については、売上高360億-380億ドル、粗利益率は37-38%と予測している。なおAppleはこの日、3月期の業績に加えて、7:1の株式分割、資本返還プログラムの拡大も発表した。