有給休暇を取得するときに、会社によってはしつこくその理由を問いただされることがあります。以前の会社では何も聞かれなかったのに、なぜこの会社はしつこく理由を聞くのか? と悩んだときは、ぜひ自分がこんなケースに当てはまっていないか、確認してみましょう。
■有給休暇は、理由がなくても自由に取得できる
有給休暇は一定期間勤めあげた方に対して、体や心の疲れをとってもらい、更にゆとりのある生活を送ってもらうために与えられる休暇です。つまり有給休暇は特別な理由がなくても、自分の体や心、さらには生活のために自由に取得できる休暇なのです。
■理由をしつこく聞かれることがあるのはなぜ?
有給休暇を取得するときに、会社によっては「なぜ有給休暇を取るのか」をしつこく聞かれてしまうことがあります。「会社を休んではいけないのか」と思ってしまいますが、「時季変更権」という権利を使うために、聞いてきている場合があります。
時季変更権というのは、その人が休むことで事業が正常な運営ができないと判断される場合に限って、有給を取得する日を会社側が他の日に変更してもいいという権利です。そのため時季変更権を使う必要が出てきそうな、会社の繁忙期等に有給休暇を取得しようとする場合、会社側から有給休暇を取得する理由を尋ねられることがあります。
■明らかに休んで問題がなさそうなのに、理由を聞かれたら…
明らかに休んでも問題がなく、時季変更権の行使も必要のないような場合にも、しつこく有給休暇の理由を尋ねられる場合は、会社側が有給休暇を取らせないようにしている…ととられてもおかしくない行動といえます。「会社の習慣だし、波風を立てたくない」という場合もあると思いますが、少しずつ「取得に理由は必要ない」ことに理解を得られるよう交渉していくのも良いのではないでしょうか。状況を判断し、理由を詳しく伝えるべきかどうかを検討しながら、働きやすい環境を目指しましょう。