わが家に合う住宅ローンのタイプは?
住宅ローンを選ぶときに、必ず確認したいことが5つあります。
金利と金利タイプ
借入期間
団体信用生命保険
保証料などの諸費用
繰り上げ返済の条件と手数料
家計の状況で金利タイプを選択
金利タイプには、固定金利、変動金利、一定期間は金利が変わらない固定金利選択型の3種類があります。金利は、金利タイプにより異なり、原則として固定金利よりも変動金利の方が低いのが普通。現在、住宅ローンの金利水準は非常に低く、固定金利でも1%台のものもあります。全期間固定金利であれば、借り入れ後に金利の変動がないので返済額が確定し、家計管理をしやすいのがメリットです。他にも、短期固定などのプランもあります。一般的に、短期固定は全期間固定よりも金利が低いので、当面の返済額を少なくしたいなら選択肢に。
定年前に返し終わる借入期間に設定
商品により利用できる借入期間が決まっています。住宅ローン減税を利用するには借入期間10年以上が条件。10年以上で、かつ無理のない返済のためには、定年までに返し終わる期間を設定しましょう。
団体信用生命保険が付いているかを確認
通常は、住宅ローンとセットになっていますが、別途、加入する商品も中にはあるので、必ず確認を。ここ数年、住宅ローンの団体信用生命保険には、様々なタイプが登場しています。例えば、通常の団体信用生命保険にがん保障特約を付けた「がん団信」や、「3大疾病保障付き住宅ローン」など。契約者の死亡に加えて、がんや3大疾病と診断され所定の条件を満たすと、住宅ローン残高が0円に。
別途かかる諸費用も忘れずに
保証会社に払う保証料や、契約書に貼る印紙代など、住宅ローンの借り入れには諸費用がかかるので、これらも確認しておきたいものです。
繰り上げ返済することも念頭に
余裕資金があるときは繰り上げ返済をすると利息の負担が減らせます。繰り上げ返済の条件と手数料も要確認。インターネットで繰り上げ返済のシミュレーションや申し込みができて、ネット経由で手続きすると繰り上げ返済の取扱手数料が無料になる銀行もあります。
各銀行では表示金利から割引する形で住宅ローンの実行金利を競い合っています。実際に適用される金利は、どの期間、どれくらいなのか。しっかり確認して、事前に返済のシミュレーションをしてみるのがおススメ。ホームページに、毎月&ボーナス時の返済額や借入額の目安などが分かる住宅ローンのシミュレーションページを設けている銀行が増えています。具体的な数字を見ることで実感が湧き、我が家の事情に合わせた借入金額を検討するのにも役立ちます。銀行の窓口に相談や申し込みに行く前に活用してはいかがでしょう? また最近はインターネットを使って住宅ローンの申し込みができる銀行もあります。
住宅ローンの金利やタイプはもちろんのこと、税金がどうなるかなど、総合的に考えて、もっともわが家に適した住宅ローンを選んで活用したいものです。
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<著者プロフィール>
ファイナンシャルプランナー 坂本綾子
20年を超える取材記者としての経験を生かして、生活者向けの金融・経済記事の執筆、家計相談、セミナー講師を行っている。著書『お金の教科書』全7巻(学研教育出版)、セミナー『子育て力のあるお金の貯め方、使い方』『小さな消費者へのお金の教育』など。