『宇宙戦艦ヤマト2199』40周年プロジェクト発表会が21日、都内で開催され、沖田十三役の菅生隆之、岬百合亜役の内田彩、企画の西崎彰司プロデューサーが登壇した。
『宇宙戦艦ヤマト2199』は、1974年に放送された『宇宙戦艦ヤマト』(読売テレビ・日本テレビ系)第1作をベースに、出渕裕総監督ら新たなスタッフで制作された完全新作アニメーション。2012年より全七章にわたるイベント上映と劇場限定版Blu-rayの同時発売、さらにVODと、これまでのアニメーションシリーズとは異なる展開を行い、開始1年半で経済圏100億円を突破。さらに、2013年には全国ネットでTVアニメ版が放送され大ヒットを記録するとともに、最終回と同時に発表された完全新作ストーリーの映画化は話題となり、続報が待たれていた。
発表会では40周年プロジェクトのロードマップと、劇場版2本の正式タイトルが発表された。まずは4月22日より『宇宙戦艦ヤマト2199』原画展がスタート。東京・西武池袋本店を皮切りに、全国百貨店を巡回展開する。10月11日からはTVシリーズを新たな視点で再構築した特別総集編『宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海』を全国で順次イベント上映。そして、12月6日には完全新作ストーリーのアニメーション映画『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』が全国公開されることが発表された。なお、特別総集編『追憶の航海』は、監督に加戸誉夫氏、構成・森田繁氏のコンビが手がける。
企画の西崎彰司プロデューサーは、「本日は西武百貨店のご好意で『宇宙戦艦ヤマト2199』原画展を開催する運びになりました。劇場版はヤマトのテーマである愛と自己犠牲を通じて、生きることを追いかける作品になればと思います」とプロジェクトを説明。続いてキャストを代表して登壇した沖田艦長役の菅生隆之は「40周年ということで、私はその頃文学座の研究生で、バイトをしながら酒を酌み交わしていました。芝居に夢中でヤマトの存在は知っていても見たことはなかったので、まさか自分が納谷さんがやっていた沖田をやることになるとは思いませんでした」と感慨深げに語りながら、「とても長い時間をかけて収録しましたが、沖田の生き方や考え方が染み込んで、だんだんと自分の役になっていく感じがありました。今は収録が終わって少し、寂しいです」と沖田役への思い入れの深さを覗かせた。
『宇宙戦艦ヤマト2199』から登場した新キャラクター・岬百合亜役を演じた内田彩は、「生まれる前からあったヤマトという作品に新キャラクターとして関われるなんて本当に驚きで、声優を目指してきてよかったなと思いました。家族や親戚がすごく喜んでくれて、いろんな層の方から反響を頂いたことに作品のすごさを感じました。若い世代にもヤマトの魅力を伝えられるようにがんばっていきますので、よろしくお願いします」と決意を新たに、新作に挑むことを宣言した。
発表会の終わりには、1/100スケールモデルのヤマトがお披露目。昨日完成したばかりというこのスケールモデルは、ディテールを忠実に再現し、艦橋には小さな沖田艦長の姿まで見ることができる。「抜錨、1/100ヤマト発進!」と序幕を指揮した菅生は「ここの艦橋に私がいるのかな。これは、持って帰るわけにはいかないね?」と大いに気に入った様子で、内田も「すごく細かいところまで作られていてすごいです!」と目を丸くしていた。
1/100スケールモデルヤマトは、明日4月22日より西武池袋本店で開催される『宇宙戦艦ヤマト2199』原画展にて展示される。同原画展では貴重な原画の数々が公開されるほか、草彅琢仁氏、麻宮騎亜氏といったアーティストが手がけた設定画や版画、2012年にイラストレーターの加藤直之が手がけたヤマトライブペインティングなど多彩な企画を用意。オリジナルグッズなども販売され、4月22日より西武池袋本店屋上では『宇宙戦艦ヤマト2199』とコラボレーションしたキャンペーン「星空のビアテラス」も開催されるという。