財務省は21日、2013年度の貿易統計(速報、通関ベース)を発表した。それによると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は13兆7,488億円の赤字となった。赤字は初の3年連続。赤字額は2012年度の8兆1,578億円を約5.6兆円上回り、比較可能な1979年度以降で過去最大となった。
輸出額は前年度比10.8%増の70兆8,564億円で、3年ぶりの増加。品目別では、自動車が同15.9%増、有機化合物が同30.9%増、鉱物性燃料が同54.6%増などとなった。
輸入額は前年度比17.3%増の84兆6,053億円で、過去最大を記録。品目別では、原粗油が同18.4%増、液化天然ガスが同18.2%増、半導体等電子部品が同44.1%増などとなった。
地域別に見ると、対米国は、輸出額が前年度比15.9%増の13兆2,064億円、輸入額が同16.8%増の7兆1,396億円で、6兆668億円の黒字。黒字額は2年連続で増加した。輸出品目では、自動車が同24.7%増、原動機が同14.6%増、輸入品目では、原動機が同34.5%増、航空機類が同25.1%増、液化石油ガスが同186.6%増などとなった。
対EUは、輸出額が前年度比13.2%増の7兆2,369億円、輸入額が同16.7%増の7兆9,561億円で、7,192億円の赤字。赤字額は過去最大。輸出品目では、自動車が同29.5%増、鉱物性燃料が同278.5%増、輸入品目では、自動車が同30.0%増、医薬品が同7.1%増などとなった。
対アジアは、輸出額が前年度比10.0%増の38兆4,072億円、輸入額が同17.7%増の37兆5,314億円で、8,758億円の黒字。黒字額は3年連続で減少した。輸出品目では、有機化合物が同32.9%増、鉱物性燃料が同44.1%増、輸入品目では、半導体等電子部品が同47.8%増、衣類・同付属品が同20.4%増などとなった。
対中国は、輸出額が前年度比14.6%増の13兆52億円、輸入額が同21.0%増の18兆5,765億円で、5兆5,713億円の赤字。赤字額は過去最大となる。輸出品目では、有機化合物が同43.2%増、自動車が同45.4%増、輸入品目では、通信機が同33.1%増、衣類・同付属品が同16.3%増などとなった。
併せて発表した2014年3月分の貿易統計(速報、通関ベース)によると、貿易収支は1兆4,463億円の赤字となった。赤字は21カ月連続で過去最長、赤字額は3月としては過去最大。輸出額は前年同月比1.8%増の6兆3,826億円、輸入額は同18.1%増の7兆8,289億円だった。