ゲッティ イメージズ ジャパンは、同社のスポーツ報道写真事業への取り組みにに関する記者説明会を実施。ソチ冬季五輪での成果および2020年東京オリンピックに関する発表の後、2014年6月~7月にかけて開催される、2014 FIFAワールドカップについての発表を行った。

ゲッティ イメージズ ジャパン メディア営業部 ディレクターの中西洋氏

2014 FIFAワールドカップに対する同社の取り組み

ゲッティ イメージズ ジャパン メディア営業部 ディレクターの中西洋氏は、昨今SNSの普及などで一般の人々も写真を全世界に公開できる状況であることに触れながら、そうした一般の人々が撮った写真と、同社が撮影したものではどのように異なるのか、2014 FIFAワールドカップに的を絞ってプレゼンテーションを行った。

同社は、今回のワールドカップでは全64試合にカメラマンを配置。各試合で最低5名配置され、決定的瞬間をとらえることを重視した撮影を実施する。また、同社はFIFAの独占代理店として契約しており、他のカメラマンが入れない部分まで撮影できる「FIFAカメラマン」が、通常のカメラマンに加え、各試合に最低2名配置される。彼らはAP通信やAFP通信、ロイター、そして同社の通常パス保有のカメラマンでは入ることのできない、ロッカールームや通路といったバックヤード、ベンチなどへの入場も許され、そこでも撮影を行う。こうしたアドバンテージにより、FIFAカメラマンは、他にはない独自の写真を撮影することができる。

通路での待機中の様子などは、FIFAカメラマンにしか撮影できない FIFA via Getty Images

これはFIFAカメラマン独自の構図ではないが、同社カメラマンが決定的な瞬間を捉えた写真の一例 FIFA via Getty Images

このほか、同社は日本を含む参加国中10カ国に対して優先的に撮影を行い、練習や試合の風景を押さえていく。加えて、各選手の顔をアップに撮影するヘッドショットについても、FIFAの特別な許可を得ることで、数多くの選手の目線や姿勢、背景が同じ状況で撮影できるのだと強調した。これ以外にも、手厚い体制とアクセス領域の広さを生かし、全試合で360度パノラマ写真撮影を実施する。そして、同社の写真をメディアへ提供することに関しても、特にオンラインメディアではスピードが重要になることに触れ、最短180秒程度で同社から顧客となる各種メディアに写真を提供できるような体制を整えているとのことだ。

最後に、中西氏は、FIFAカメラマンだからこそ撮影できる写真の中でも、ロッカールームは特に臨場感のある写真が撮れる場所だと言及。試合後には選手の喜怒哀楽をとらえることができ、通路やプレスルームの様子も撮影できるのは強みであると語った。また、試合中の写真は動きのあるシーンが大半となり、通信社・新聞社の写真と似てくる傾向はあるが、FIFAカメラマンだからこそ撮れるアングルからの写真があるのが強みであり、特徴だと語り、結びの言葉とした。

選手の感情が読み取れるような表情や、プレスルームでの取材の様子を撮影できるのも、FIFAカメラマンだからこそ FIFA via Getty Images